nyaro さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
誰でもアイドルアニメって思いますよね?OPの通り「地味」すぎます。
かなり以前見てます。サブスクで若干飛ばし見ですが、振り返った状態です。そして当時言えなかった気持ちをレビューしておきます。
OPでヒロインが歌をうたい踊りを踊って、アイドル演出するのは珍しくないでしょう。本作はその点においては素晴らしい出来でした。ヒロインが可愛いのはもちろん、歌もいいし、踊りも衣装もいいです。同時代では無いですが、かなり前に見たとき、そのクオリティに驚きました。ハルヒのハレ晴れから進化していましたし、同時期のロザリオ2のディスコティックより上かもしれません。
で、問題はレッスンシーンや撮影シーン、舞台裏、アイドルのマネージャーが付いて記者たちの間を抜けるみたいなシーンが入っています。
しかも本編では、妹なる神さまが出てきて、街のアイドルとして活躍しTVに出ています。
かんなぎ…つまりナギは、自分の存在を維持するためにアイドル…つまり偶像として云々というセリフを言います。
いや、誰でもアイドルアニメだと思いますよね?あのOPのクオリティ、テニスのスコートかと思うくらいの超ミニスカートをフリフリさせていました。平野綾さんや水樹奈々さんが大活躍していた時代、初代の据え置きゲームのアイマスが2007年らしく、まさにアイドル+サブカル全盛の時代です。
で、結果的に…え、神さまとしてのアイデンティティの方向?そんな感じなの?でした。
いや、あのお婆さんの戦争の話とか悪くないですよ。冒頭の木彫りの彫像の話。西洋は形を造りだしますが、日本では木にもともとその形が宿っていて自然にその形が浮き上がってくる…といいますから、そういうところの設定は非常に良かったです。
ナギの神様としての役割とアイデンティティ、街の歴史とともにあった神木の気持ちとその存在みたいな話は出来がいいストーリーだと思います。
ですが、学園パート、キャラ付けも爆発力には欠けますし、ゼロ年代ラブコメ的なウザいキャラとか面倒な話も多いです。
話としては良くできていますが、なんというか話が地味?まさにOPの歌詞の通り「地味だね」ですね。
特にアイドルアニメ…当時はあまりありませんでした。すごく序盤の期待感が大きかったです。
マクロスはありましたが、アイドルそのものを主体にしたアニメで本格的なのはクリーミーマミ?1980年代ですね。それ以降無い気がします。さすがにパーフェクトブルーとかKEY THE METAL IDOLは違いますよね?ワクワクしながら見ただけに残念でした。
作品として作画も脚本も演出もキャラ造形も悪くは無いです。再視聴しても面白いことは面白いです。冷静にみると1本の作品としてのクオリティは高いと思います。ただ、ただ、やっぱり改めて思うのは、神さま、ナギがアイドルになるストーリーが見たかったなあ…
なお、JK役の沢城みゆきさん、たまりませんでした。悶えます。