退会済のユーザー さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
【更新】奏でよっ!響けっ!突撃する先の未来は希望か...絶望か...。開演!
2021年10月 DeNA+バンダイナムコアーツによるメディアミックスプロジェクト・オリジナル作品。
アニメはMAPPA、MADHOUSE(マッドハウス)共同制作。アニメ版 全12話 視聴済。
【まえがき】
音楽に、描写に、台詞に心が弾む・揺れる!テーマは「音楽は人の心を照らし幸せを運ぶ」。
この作品の音楽の中心はクラッシックやJAZZ。
長い歴史の中で語り継がれてきた、音楽の源流を素にした物語。POPな描写にミスマッチと思われるかはお好み次第。
観る者を圧倒するパッションとはこういうものか!と強烈に感じた作品。
世の中の「光と影」「正義と悪」「笑いと悲しみ」「生と死」。シリアスシーンも表現されます。
ある著名な経営者は「正義の反対は悪ではない『もう一つの正義』だ」と言っています。
正義は、人夫々の心の中あり、その捉え方も様々。それが本作とリンクしたら楽しめると思います。
好きになって欲しい作品です。
【本編・見どころなど】
突然地球に襲来したD2(DespairDolls︰絶望の獣)。あらゆる音楽を忌み嫌い、世界を蹂躙し荒廃させた。
D2を退けたムジカートを率いるシンフォニカにより、音楽が禁忌とされた現世風のアメリカが舞台。
導入はとても静か。時代背景のナレーションの後、ピアノを前にタクトは語る。
「ずっと待ってたんだな、音楽が戻ってくる時を」奏でる。
ベートーヴェン 交響曲 第五番 「運命」第四楽章。
交響曲第五番「運命」のもう一つの顔…真紅い閃光。
その名を冠するは、人間を素に、特種な鉱石と音楽のスコアから形成された対D2兵器ムジカート。
・朝雛タクト︰ピアノ演奏以外何の興味も取り柄も無い、超音楽バカ。人としてポンコツ。「運命」のコンダクター。
・「運命」︰素体 コゼット・シュナイダー。スイーツに目がないがっつき・毒舌・凶暴・ちょっとポンコツ・ムジカート。
二人が奏で、織り成す「世界に音楽を取り戻~す!!」物語。
二人の絆は、通常のコンダクターとムジカートのそれとは異なり突然変異による。それが何故発生したかは不明…。
お互いの生命の源を分け与えつつ支えあっている。その訳は?
覚醒したての二人を、後にタクトの師となる
・コンダクター︰レナード(レニー。少しおネエ系)、
・ムジカート︰タイタン(明るく元気!可愛くて強ぉい!)
が救いだし、二人にに起こった事実を告げる。
死を逃れ覚醒した結果、妹コゼットはもう存在しない...。それ受け入れ難い姉アンナ・シュナイダー。
本来ムジカートはその適正を持った者が、シンフォニカにより創出されるが「運命」は適切なプロセスを踏まずに突然変異的に覚醒した事で問題があり、修復が必要だと伝えられる。
アンナの姉、シャルロッテ(ロッテ)がニューヨーク・シンフォニカの研究者である事、タクトもコンダクターとしての知識・能力を習得する必要がある事を踏まえ、レニー達の力を借り、一行はニューヨークを目指し長い旅を決断をする。
襲いかかるD2を撃退しつつ、タクトのおバカっぷり、運命のポンコツっぷりがコミカルに描写されつつ、訪れた街、場所で人々と触れ合い、通じ合い、音楽が世界から消えていない事を知り、変化と成長を遂げるタクト。
タクトの音楽への情熱、アンナの愛情、人々との交流を通じ新たな人格を徐々に形成し成長・覚醒させてゆく「運命」。
二人の絆は深く・強く結ばれてゆく。
ニューオリンズ。人々と音楽との繋がり、家族愛溢れる描写。そしてタクトのピアノ演奏...。こうしたシーンが丁寧に描かれており、本物はノスタルジックの中にあると共感できる。
しかし、戦うことで、タクトの身体は「運命」に生命を削られ、身体の異変が進む。
運命は、苦しむタクトを一生懸命支え介抱するが、満身創痍の二人に、新たな敵の脅威が訪れる。
難を逃れ、ようやくニューヨークにたどり着く一行。
シンフォニカの本拠地である事から、街並みが保たれ人々も健やか。姉ロッテと両親との再開も無事に果たす。
だが...。ロッテによる検査の結果、タクトの身体の異変は進んでおり、余命は僅かである事が明らかにされる。
戦わなければタクトは生き長らえる...。
でも、戦わなければ父の想い、人々の願いは叶えられない。
揺れ動く二人の感情。支える人々の思い。
更に降りかかる敵対者の脅威!!。辛く苦しく胸が痛む。
師の屍を乗り越えて、巨悪の根源、強大の敵、かつての英雄コンダクター「ザーガン」とムジカート「天国」「地獄」に挑む!!
結末は!?...。あぁ...そう締めるのかぁ...。素敵です♪観てね♪
少しだけ。2話でコゼットが運命に変貌する時のペンダント。
これとアンナがシンフォニカに入隊して身につけているペンダントのこの符号…。流れ的に2期がありそう。期待したい。
【あとがき】
本作はメディアミックスで、2022中リリース予定のゲーム版とのマッチングを意識した作品と想定出来る。企画・戦略的には「ウマ娘」的相乗効果狙いかなぁ...と。
正直、宣材やPVを観た時はそれ程期待値は上がらりませんでしたが...。
ラプソディ・イン・ブルーはのだめカンタービレでも使われ、クラッシックファン以外にも有名になった曲。
ED曲 歌唱 中島美嘉さん(作詞・作曲・編曲 rionos)の採用。アニソンはガンダムseed、宇宙戦艦ヤマト以来3作目。
この作品と出会えた感動は、私の心に鮮やかな花を咲かせてくれました。感謝です。