テングタケ さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
題名に偽りなき「みんなの物語」でした。
もちろんサトシは出てきますが、決して主役ではなく、何かしら傷を抱えた市井の人々が織りなす群像劇です。
ミュウツーの逆襲みたいな強いポケモンが出てきてバトルで白黒つけるような話ではなく、大人の鑑賞に耐えうる、みんなのちょっといい物語でした。
サトシがやけにカッコよかったです。特に飛んできたレモンを片手で受け止めるシーンは、星矢の彗星拳を片手で軽々と防ぐシーホースのバイアンみたいでおおっときました。
全般にいい話ではありましたが、いい話故に陰謀を企むラスボスはいません。え〜と、聖火を盗むだけじゃなく街中に祭りの妨害工作したのは市長の娘ですよね?なんか不自然。あと終盤のスペクタクルの毒霧がまん延したのはロケット団の仕業です。ロケット団のようなアイドル的小悪党にそんなことさせていいのか?痺れ薬とはいえ、下手すりゃ死人が沢山出てたよ?
あと、サトシはともかく重要なキャラが2人よそ者なんですが。その街の問題はその街の住人で片をつけて欲しいところです。
あと全体的に尺が足りない感じです。特にケバ高生が走りを取り戻すシーンは、タイムリミットを絡めてもっと走って走って走り抜く描写が欲しかったです。オトナ帝国の逆襲みたいに走るだけで号泣させて欲しかったなあ。
群像劇としてあえて劇的に盛り上げなかったんでしょうか。監督の力量の問題だとしたら残念。