ようす さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
「その瞬間にどんな後悔をするのか、ただじっと待っているだけなんて…耐えられない。」
2014年と2015年に分割2クールで放送された作品。
まどマギやサイコパスなどの脚本を担当した虚淵玄さんが原案ということで気になっていた作品です。
面白いという評判は聞いていましたが、
期待以上に楽しめました…!
どうなるのかわからないストーリー展開に、
続きが気になって仕方がありませんでした。
全24話です。
● ストーリー
1970年代、火星で古代文化のテクノロジー「アルドノア」が発見され、
火星に住む人類は大きな力を手に入れた。
独占を主張する火星「ヴァース帝国」と地球はそれ以降長く戦争状態にあったが、2000年に休戦協定が結ばれていた。
2014年、和平交渉が進められている中で、
ヴァース帝国の皇女アセイラムが親善大使として地球を訪れた。
しかし、歓迎パレードの最中にアセイラム姫を乗せたリムジムがテロリストによる攻撃を受け、アセイラム姫は生死不明となってしまう。
火星側はこれを地球側による宣戦布告と受け止め、
強大な力を持つ火星騎士たちが地球に降り立って侵攻を開始した。
高校生の界塚伊奈帆(かいづか いなほ)はアセイラム姫が生きていることを知り、それをヴァースへ伝えるため、火星騎士たちを迎撃しながら、アセイラム姫と共に地球連合本部へ向かう。
ざっくりとした構図としては、地球vs火星です。
火星側は圧倒的なテクノロジーに支えられたスーパーロボットを持っていて、ノーマルなロボットしか持たない地球はいつも劣勢。
普通に考えると勝てる見込みは全くないのですが、
この盤上に伊奈帆の頭脳で立てられた作戦が加わり、
絶望的な戦力差でも活路を見出していくのがこの作品の超面白いところ。
前半はノンストップで楽しめました。
続きがもう気になって気になって…。
個人的にロボットものの作品は得意じゃないかなと思っていたけれど、
自分はロボット作品と相性がいいのかもしれないと思うほどに
とても面白いと思ったし、とてもハマりました^^
この作品には伊奈帆とアセイラム姫ともう一人主人公がいて、
それが火星側にいるスレインという少年。
彼は地球が生まれですが、研究者の父と世界中を転々として、
火星へ向かう道中で事故に遭い、アセイラム姫に救われる過去を持ちます。
心からアセイラム姫を慕っていて、
でも火星の人たちからは地球人ということで蔑まれていて、
不遇な扱いの中で生きてきた少年です。
地球側の主人公が伊奈帆、
火星側の主人公がスレイン、
そして二人の間にいるのがアセイラム姫。
この3人の想いや行動が、
物語に大きな影響を与えます。
後半は少し展開の雲行きが変わり、
前半に比べると面白さの勢いは落ちたように感じましたが、
スレインを中心とした火星側のドラマにも気になるところがあり、こちらもどう展開していくのか、とにかく毎回話の引きがうまかったです。
● キャラクター
キャラクターは豊富で、しかもそれぞれに魅力があって、
好きなキャラも多かったです^^
伊奈帆は冷静沈着で滅多なことでは動じない。
実はサイボーグでしたと言われても驚かなかったと思う。笑
でも家族や友達を大切に思う情に厚いところもあり、
淡々と話す花江夏樹さんのイケボ効果も高く、
かなり好きなキャラでした♪
スレインの行動のすべてはアセイラム姫のために。
そのために生きていると思えるほど忠義の高さと、
地球と火星の間で揺れ動き迷う心が魅力的で好きだったのだけど…。
幸せになってほしいなあと思いながら見守るしかありませんでした。
そして、地球と火星の平和の鍵を握るアセイラム姫。
両者が手を取り合わないことに複雑な気持ちを抱きながら、
それでも地球も火星も愛する心は優しく強く、
どんどん立派になっていく姿はとてもかっこよかったです。
伊奈帆とスレイン、どちらと結ばれるのかなあと気になっていましたが、(個人的には伊奈帆がお似合いだと感じていましたが、スレインの幸せのためにはスレインと結ばれてくれと思いながら見守っていましたw)
納得の結末でした。なるほど。
私の一番のお気に入りは、
伊奈帆の姉のユキでした。
弟とは真逆の明るく感情がはっきりしていて、
弟想いでいいお姉さんだなあと、とても好きなキャラでした^^
ユキ姉と伊奈帆、この姉弟とても好きです推せます(*´Д`)笑
その他にも魅力的なキャラがたくさんで…。
そしてそのキャラを演じる声優さんたちも、
皆さん声がよくて聞いていて心地よかったです^^
内容は激しい戦闘ばかりなのに。笑
● 音楽
【 前半OP「heavenly blue」/ Kalafina 】
【 後半OP「&Z」/ SawanoHiroyuki[nZk]:mizuki 】
どちらもかっこよくて好きなOP♪
個人的には前半OPの方が好みでした。
梶浦由記さんの作る切なくかっこいい曲調がこの作品によく合っていました。
【 前半ED「A/Z」/ SawanoHiroyuki[nZk]:mizuki 】
【 前半ED「aLIEz」/ SawanoHiroyuki[nZk]:mizuki 】
【 後半ED「GENESIS」/ 藍井エイル 】
前半EDは話の展開に合わせて2曲が使い分けされていました。
「A/Z」は爽やかにかっこいい感じ、
「aLIEz」はクールにかっこいい感じです。笑
後半EDも文句なしにかっこよくて、
とにかくこの作品の主題歌はかっこいい曲ばかりで大好きです。
そんなかっこいい主題歌に負けずにかっこいいのが挿入歌たちなのです。
激しい戦闘。目まぐるしく動く作画。
それをさらに盛り上げる挿入歌。
「Keep on keeping on」「MKAlieZ」など印象的な挿入歌がたくさん。
作曲はどちらも音楽全般を担当している澤野弘之さん。
主題歌もかっこよくて大好きでしたが、
私の一番のお気に入りは挿入歌でした。
戦闘シーンかっこよすぎるんよ…アツすぎるんよ…。
● まとめ
面白かったです!
特に前半は続きが気になって仕方がなかったです。
展開にわくわくドキドキしました。
最終的な結末は少し物足りなく思いましたが、
道中を楽しめたので満足しています。
チート主人公が嫌いじゃなくて、
ロボットものが好きならきっと楽しめると思うのでおすすめです^^