take_0(ゼロ) さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
ちゃんと錆色に染めていた。
※タイトルはこの作品の物語に沿ったものではありません。
なんとも、不思議な作品。
ディストピア系、いやちょっとイメージが違うかな、素直に世界が滅んだ系と言ってしまおうか、なんとその舞台が日本なんだけどね。
実際は滅んではいないのかもしれないけど、そう言ってもいい具合の雰囲気を醸し出しつつ、世界が錆に覆われ、人までも錆に侵されていく世界観がユニーク、ちょっとパンクな感じもあるかなぁ。
そして「きのこ」が重要なキーアイテムとして登場してくる。
まったくもってユニークw。
・・・どんな発想やねん。
物語については、荒唐無稽系なんだけど、他の人が言っているようにナウシカ的な解釈もできなくはない感じ。
この解釈が物語のメインストリームにぴったりとハマる訳ではないんだけれど、しっくりくる舞台装置、構成としてはそろっている。
だけど、それらを「そういう見方もできるなぁ」という点を踏まえたうえで、あえて言った誉め言葉が、タイトルになります。
色々な要素を取り込みつつも、しっかりとこの作品自体のカラーに染め上げていました=即ち錆色=「錆喰いビスコ」色です。
ズバリあれやこれや言ってみても、この作品から強く独自色というか、唯一無二の雰囲気が出せているのは大したものだと思いました。
キャラクタもそれなりに濃い≒クドイ系が勢ぞろいで、なかなかでした。
主人公2人はそれなりに魅力的でした。
ミロの変化は少々、唐突で違和感を感じたシーンもありましたが、物語を丁寧に追っていけば、まぁまぁ、そうなかなぁ、と納得できるかなぁ。
ビスコも途中、アレここで・・・。と思いビックリしましたが、まぁ、そうなるわな、主人公だし、と言ったところですが、なかなかに魅力的でした。
物語が進捗する中で、変化していく気持ちが良かったですね。
その他にもパウーやチロル(誰?まぁ、ばんばん固有名詞出してますが、ぜひ作品ご覧ください)の気持ちも、どんどん変化していきます。
この辺の描写はベタですが、私は好きでしたねぇ。
あと、忘れてはならないのが悪役の黒革です。
これがねぇ、腹の立つほど清々しく、ちゃんと悪役をやっていて、ある意味素晴らしかったですねぇ。
昨今、あんまり見ないぐらいの悪役の型にハマったキャラでしたねぇ。
声優の津田健次郎さんの演技、声質も素晴らしく、
津田さんの悪役キャラとしての代表作といってしまえるくらいのキャラと言っても過言ではないくらいの評価を私はしています(個人の感想です)。
意外と、声優さんとか役者さんてぶっ飛んだ悪役をやってみたいという欲求があると聴いたことがありますが、実際はどうなんでしょうねぇ、いや、余談でした。
とにかく「悪役」という意味では、魅力的な悪役だったと思いました。
そして、意外と存在感のある活躍をしていたのがアクタガワでしたね~w。
そて、このアクタガワ、どんなキャラなのかはぜひ作品をご覧くださいませ。
とにかく、熱量にやられて少々疲れた感はありますが、
なかなかに勢いがあり、そして、いい感じにクセがあり、ユニークな設定で楽しめました。
機会がありましたら、ぜひご覧くださいませ。
このユニークな設定とクセが受け入れられれば、楽しめると思います。
・・・パウーは確かに、いい嫁になりそうw(←これも昨今、問題発言になっちゃうのかねぇ)
そして「パンダ先生」っていい響きですね~、なぜか好きな表現でした。