やぎゃあ さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
1期,2期に比べてシリアス多め、ギャグ少なめ
「かぐや様は告らせたい」が好きすぎて、原作は単行本で全巻揃えてますし、OVAも持ってますし、アニラジも視聴してますし、アニメ視聴後 youtubeで必ず「海外の反応 動画(同時視聴系)」を含めて2度楽しむほどには好きなシリーズ作品です。
【物語の評価】
が・・・嘘偽りなく正直に言うと、1期2期に比べてギャグ路線が弱いと感じました。自分自身もそう感じましたし、海外のリアクターたちの反応にも表れていた印象です。1期2期に比べて明らかに「爆笑する頻度」が少なかったです。・・・まぁ原作を知っている分、観る前からこうなるだろうというのは予想していましたが。
というのも、文化祭にまつわるエピソードは物語的に超重要なエピソードになっていて、原作側もシリアスな展開が多く、たまに挟むギャグ回もあまりパンチが効いていないものが多かった印象なので・・・。
一般的にパンチ弱いエピソードはアニメ化の際に省かれることが多いですが、3期に含まれたギャグ回のほとんどは今後の展開に関わるエピソードなので省くわけにもいかず、アニメ3期はいろんな意味で正念場になりそうだなと思ってました。
とは言っても、シリアス路線はかなり良かったです。生徒会メンバーの恋模様が大きく動く大事なエピソードで、1期2期と見続けて来て良かったと思える作品になっていますね。シリアス路線は間違いなく期待して良いです(ネタバレになるので詳細は書けませんが)。
なので観終わった感想としては、「1期,2期」と「3期」ではやや毛色の異なる作品のような印象を受けました。原作のボリューム的に4期,5期と続くと思いますが、個人的な予想では4期あたりは「1期,2期 路線」、5期あたりは「3期 路線」になりそうだなぁと予想しています。
ちなみに1期,2期でも「BGM」や「背景」や「演出」などにオマージュ要素がありましたが、3期は特にオマージュを増やしています。1期2期はたまにでしたが、3期は毎話1つ以上は新規のオマージュを盛り込むほど頻繁に。ざっとレビューを見渡した感じなんとなく好印象な評価が多いようですが・・・、私としては結構気が散る要因になっていました。たとえ元ネタに気づかなくても「あ..ここ確実に何かのオマージュだな」と、シナリオに没入していた集中力を削がれがちでした。
【キャラの評価】
ツンデレ先輩こと四条眞妃が積極的に関わってくる3期。個人的にめちゃくちゃ好きなキャラで大いに期待していましたが・・・、「原作で醸し出していた空気感」をうまく再現できていない印象を受けました。
石上と眞妃の掛け合いが大好きなのですが、そのやり取りから感じ取れる眞妃の「人の良さ」や「悲壮感,不憫さ」が十分には伝わって来ていないというか・・・原作よりもキャラが弱く見えました。
ただ、おそらく声優さんのせいではない気がします。例えば、会話のテンポ感や間の取り方など「尺の使い方」が原因かもしれません。「映像の尺」に関しては声優さんにはどうにもならないですからね・・・。
マンガ(原作)はコマ割りもあるし、何より自分の読み方で「間」を調節できるのに対し、映像は非常に難しい調整が必要になりますからね・・・。「テンポ感」は早ければ良いというわけでもなく、「間」は長く取れば良いというわけでもないですし、会話しているキャラに対しカメラ(フォーカス)をどう動かすか、どれくらいの広角(視野角・サイズ感)でカメラに収めるのか、誰にどのタイミングで集中線やエフェクトを入れるかなどなど・・・、演出面でも非常に難しい要素ですね。
声優の演技力だけでなく、映像の作り方・尺の取り方も含めてうまく噛み合わないと、四条眞妃のキャラの強さは再現できないかもしれませんね・・・。