Dave さんの感想・評価
4.9
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
ブっ飛んだタイトルからの、圧倒的面白さ
1.今期の覇権アニメ
我が家では今期の覇権アニメでした。何年か前にテレビCMでその衝撃的なタイトルを聞いた後、一体どんな作品かと原作漫画を読んでさらに衝撃。これはアニメ化待ったなしだと期待していたところ、満を持してP.A. WORKSによるアニメ化。自ずと期待が高まります。
2.体感10分
実際にアニメの出来も素晴らしいものでした。原作を読んでこの先を知っていても、こう映像化したのかと驚かされたり、また丁寧に忠実に再現しているなと感心したり。毎回、あっという間の30分でした。
3.あふれる三国志愛
原作者がきちんと三国志や諸葛孔明に対する知識と愛を持っているからなのでしょう、ただ上辺だけキャラクターを拝借するのではなく、上手に物語に溶け込ませています。ぶっ飛んだタイトルと舞台設定ではありますが、孔明へのリスペクトあふれる作品ですので、これなら彼の国の人たちにも受け入れてもらえるんじゃないか、さらに言えば本作こそ文化の懸け橋になれる作品ではないかとさえ思います。
4.唯一の改善点
もともと音楽をテーマにした作品ですので、これまで脳内で想像していた音楽の部分をどう2D化してくれるのか、という期待もありました。この点、ガッカリとまでは言わないのですが、他の部分の評価がほぼ満点なのに比べると、やや評価が下がります。声優と歌唱配役を変えるなど、きちんと力は入れているのでしょうが、更に高みを目指せたような気がしてなりません。
(1)楽曲
第一に楽曲ですが、暴力的なまでにキャッチーなOPやEDに比べると、作中歌はどうしてもくすんで聞こえます。同じ本渡楓さんのアニメつながりだと、ゾンビランドサガは作中曲も楽曲が素晴らしかった。本作だと主人公の持ち曲覚えている人、少ないんじゃないかな?さらにわざわざ三顧の礼でラッパーを迎えているのに、肝心の作中曲には全く活かせず。
BABY METALみたいなライバル?が登場するのですが、作品の構成上そうした〈人工的に作り上げられた楽曲〉はイマイチ、と貶めたいのでしょうが、いやあ僕ならあっちのファンになりますね。楽曲も文句なしでカッコよかったし、例え生演奏してなくても、精一杯パフォーマンスをするアーティストは決して偽物なんかじゃない。あの曲CDやPVで出してほしいレベル。
(2)歌唱力
第二に肝心の歌唱力ですが、歌用の替え玉を用意してくれているのですが、それでも作品の設定である〈圧倒的な歌唱力〉を再現できているかというと、そこまでには至っていない。悪くはないんだけど…果たしてこの程度で相手のファンまで奪えるかというと微妙。これなら本渡楓さんのままいっても良かったのでは?
まあ他が完ぺきだったので、ちょっとだけ唄・楽曲の部分には辛口になりましたが、これも作品愛故とご理解ください。京都編も是非ASAP映像化してほしい作品です!