タック二階堂 さんの感想・評価
3.3
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
エロとストーリーのバランスが…
詳細は公式でも。
AT-Xでは「超ハーレムver.」という、映像と音声の規制を外したバージョンが用意され、ほかのVODでは「ハーレムver.」という音声のみ規制を外したバージョンが用意されています。制作は、あの「異種族レビュアーズ」で話題を独占したパッショーネ。
と、ここまで聞くと、「あー、どうせまた異世界系のエロアニメね」「はいはい、回復術士回復術士。はいはい、俺ダン俺ダン」と思われるでしょうし、僕もそう思ってました。
で、
=====初回視聴後、所感です。
{netabare}
主人公はゲームだと思ったら異世界に転移してしまい、そこで村人を襲う盗賊を56して救うといった始まり。ただ、この作品が他のなろう異世界モノと違うのは、その後にゲームではなく現実にこの世界へ転移してしまったことに気づき、人間を手にかけたということに恐怖するんです。
これがいつものなろう転生だったら、なんにも抵抗なく人を5656し、やったぜレベルアップとかやるんですが、普通の人生を生きてきた人間が驚愕するのって、自分が人を殺めてしまったということに対する恐怖ですよね。
そういうのをしっかりと描いているという点で、これは他のなろう作品とは異なるかなという印象です。
この後の展開ですが、すったもんだあって奴隷商に村の罪人を売るわけですが、そこで奴隷商からとびっきりの美人奴隷を買うよう勧められます。ここで、奴隷という言葉が出てきて、凡百のなろうだと虐げてこき使うものという描写になるわけですが、そこも違うんです。
本来、中世ヨーロッパあたりでは奴隷制度に関して、なろう小説などで描写されているようなものとは異なるようです。考えてみてください。けっこうな金額で購入した奴隷を、使い潰して捨てるといったことをすると思いますか。例えるなら、自動車あたりを想像すればいいかと。
つまり、お金と手間を掛けてメンテナンスして、大事に長く使う。それが奴隷の本来の使い方であり、この作品では奴隷に衣食住の環境を整え、しかも税金まで支払うといった本来の奴隷制度に則った描写がなされています。
こういう部分も、しっかりストーリーと設定が練られ、丁寧に作られているのがよくわかります。
もちろん、ヒロインの奴隷・ロクサーヌは夜伽の相手、性奴隷となることも了承しているという話なので、そういった描写が今後、それなりに出てきます。ただ、1巻につき1回程度なので、「異種族レビュアーズ」のように実用に値するかというと、そこは案外難しいかもしれないですね。
ちなみに、奴隷商が話していた規制音(ピー)の部分は、ご想像通り「彼女は生娘。処女でございます」というものです。
ま、いろいろと書きましたが、エロ方面以外でも案外これは期待できるかもしれないねという感じです。
{/netabare}
=====第3話視聴後、追記です。
{netabare}
なにか勘違いしてませんかね。
この作品は、上でも書いたように基本的にはエロ要素よりも異世界ファンタジーのストーリー物という要素のほうが強いようなんです。
まあ、入り口が「異種族レビュアーズ」のパッショーネ制作で、ネット配信では「超ハーレムver.」を用意して、無修正版がありますよなんてパッケージングするから、そっち系を期待して観ている人にとっては「ぜんぜんエロがねーじゃねーか。看板に偽りありだよ」と思っちゃいますよね。
ま、ようやくロクサーヌを手に入れたので、ここから1話に1回は「まぐわう」シーンがあるとは思いますが、本質的にはこの作品の主軸はそこじゃないです。
「エロが足らねーぞゴルァ!」という人はブラバされたほうがよいかもです。それこそ「異種族レビュアーズ」や僧侶枠でも観ていたほうがいいかも。原作コミックを4巻まで読んだ僕が言うんだから、そうなんです。決してエロが主軸ではないので。
{/netabare}
=====第5話視聴後、追記です。
{netabare}
爆弾発言をします。
むしろ、エロが邪魔。
いちおう、話としては主人公が試行錯誤しながら、ジョブを付けたり、魔導石に魔素(だっけ?)を貯めて色を変えることで売れるからといった、いわゆるRPGのカスタマイズをやっている序盤のストーリーです。
まあ、原作にもあるっちゃーあるんですが、宿屋に戻ってまぐわいましょうということで、パッショーネもそれを期待されてることがわかってるから力を入れます。入れるんですが(Wミーニング)…
ぶっちゃけ、このキャラ作画ではピクリともしないんですよね…
で、結局5話まで来ても序盤の「ロクサーヌというエロくて美人なハーフエルフの奴隷を手に入れる」という目的が達成されたあとは、いったい何のためにレベルやスキルを上げてんの? としか思われない展開になってます。
なんていうか、エロ描写だけのアニメにしてしまっているのはパッショーネじゃねえのかと思ってしまいますね。
今のところ、ストーリーを楽しんでもらいたいと思って作っているようには見えないです。
{/netabare}
=====最終話視聴後、感想です。
{netabare}
結局、最後までエロ描写がストーリーパートまで圧迫して、大したことをやらずに最終話まで進んでしまいました。
なろう作品にしては、意外と設定も考えられており、話に広がりを持たせられる可能性を感じていましたが、いかんせんノルマのようにエロ描写を毎話ぶち込んでくるもんだから(違うモノもぶち込んでいましたが)、展開が遅いという難点がありました。
で、そんな展開だし、どうせ2期なんかやれないと思ったのか、最終話のラストが非常に雑。ハーレム要員をダイジェストに登場させ、さんざんエロいことをしながら「ハーレム最高!」で締めるという。
これじゃ、ホントにただのエロアニメにしか見えないですね。「異種族レビュアーズ」ならこれでもいいけど、さすがにこれは…
ちょっと、もったいなかったな。料理次第では悪くない作品になり得たのにね。
{/netabare}