退会済のユーザー さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:今観てる
名作か迷作か
AR・VRが普遍化し、「ラブ」=他者からの評価値が社会の中心をなす世界。
今期の中ではかなりの異端児。
絵も世界観もキャラも独特で、やばい何かがあると思わせる作風は
サニーボーイやピングドラムと近いものを感じる。
細かい説明がなく、視聴者に対する優しさに欠ける作品だが、
物語の地盤が固まる3, 4話以降話が分かりやすくなり
面白くなってくるので、0話/1話切りは勿体無い。
(1話)
百眼の巨人、ベリィのデコの異常、零化現象、怪人ゼロなど、
物語の核となる材料は既に色々出てるので後はどう調理するか。
そしてぶっ飛んだ会話劇の中でも、
「ゼロの前にラブはない」(ベリィの言葉)
「アイ ラブ アイ」 (怪人ゼロの言葉)
の意味が気になる。'ラブ'が本作固有の評価係数としてのラブなのか、
他者への愛情としてのlove=愛なのか、またベリィの口癖である
「ラブい」=ワクワクや希望に満ちている、の意味なのかによって
作中各セリフの意味合いが変わりそう。
前者は、後半のラブをベリィと同じ意味で解釈すると
「ラブ(=他者への評価)がない世界に希望が訪れることはない」
となりしっくりくる。
後者は両義的であり、怪人ゼロの視点ならば
「I love I 」= 他者への評価より自己への評価を求める
と読めるが、ベリィ視点で考えると
「I love 愛」 = 他者への評価「ラブ」が世界には必要だ
だろうか。最終話を迎えたときこれらの言葉を
どういう意味で反芻することになるのか期待したい。
(2話)
思ったよりは分かりやすい方向に話が進みそう?{netabare}
ベリィの両親の仕事はSNS投稿の検閲・管理だが0騒ぎに関する投稿の削除は実質隠蔽。
局員は普通に仕事してるつもりが実際は怪人ゼロの恣意的な情報操作に一役買ってそう。
怪人ゼロは悪意を持った巨人の象徴で、巨人が孔雀(=全ての人にとって公平な存在)に委ねた
百の目(=あらゆる情報へのアクセス/管理権)が欲しいんだろうか。
{/netabare}
(3話)
世界観が少しずつ見えてきた。{netabare}
ハックやフィンたち「幽霊」はデジタル社会の戸籍難民。
ベリィもこのまま行けばデコが完全に壊れて幽霊化しそう。
カスタマーセンターが幽霊の存在を意図的に隠蔽しているあたり、
幽霊が生まれた経緯にセンターやデコの闇があるんだろうか。
{/netabare}
(4話)
舞台準備完了。{netabare}
娘を亡くしてから大切なことに気づく両親を見て、今までは興味本位の延長だった
ベリィの行動に「大切なものを消させない」という理由が生まれた。
3話までと比べて人物の描写が増えた分。
{/netabare}
(5話)
依頼を解決する流れは4話と同じだが、中身はちゃんとある。{netabare}
「正しい情報」に囚われた結果大切なヌエを自ら消去するのがなんとも複雑。
ヌエが架空の生き物だというが、逆に実在したことだって誰にも否定できない。
情報の完全性を証明する術などなく、結局ハックの言う通り
情報の正しさは個々が自らの規則で判定すべきもの。
ハックがベリィにキレたり、匂いを逐一嗅いで確認する仕草にも
表されており、やはり4話以降は話が分かりやすい。
{/netabare}
(6話)
依頼回やりつつ重要な情報撒いて後半戦へ。{netabare}
今後は、マダムの夫の死と管理局・ゼロの繋がりを調べる方向に
話が進むようで、依頼で尺を浪費することはなさそうなので一安心。
今の所サニボよりはよほど話が平易な反面、あちらほどのインパクトは
ないので後半ではもう少し暴れてほしいところ。
{/netabare}
(7,8話)世界の真相に近づいてて面白いんだけど、尺が……{netabare}
情報都市トムソーヤ島には「マーク・トウェイン(以下MT)」なる造られた何かが
関係してるらしい。島の外、上空で浮遊する城らしきものが
おそらくMTで、管理局の情報操作を可能にしているってことだろうか。
あとMTに固執してるフィンの目的もよく分からない。
怪人0に興味がないってことは、家族なり何なり誰か探してる人がいて
管理局の方に恨みがある、って感じだろうか。
怪人0、フィンの目的、MT、ハックの過去、ベリィのデコの不具合、
これらをあと4,5話で回収するのはキツそうだが大丈夫か……?
{/netabare}