てぶくろ さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
てんこ盛り要素を上手く裁いた、見事な舵取り。
ここ最近、オリジナルアニメがなかなか奮っていなかった中で、これは来たか。と思わせてくれるような1話でした。
☆の評価はまだ1話なので様子見、しかし楽しく視聴できたので上向きに。
まずなんと言っても作画が良い。アクションシーンはもちろんのこと、ただ歩いているだけのシーンや会話しているところでも作画の良さが光ります。
街並みや喫茶店のなどの背景・美術も非常に良いです。
キャラデザは、いみぎむるさん らしさもありつつ、足立慎吾さんらしさもあり魅力的です。
さらにその魅力を引き出そうと、表情や仕草がよく動きます。
世界観説明もカットやカメラワークに工夫があり、言葉だけに頼らないようになっていました。
ガンアクションシーンは多少のファンタジックはありつつも、カッコいいものにしよう という心意気は窺えましたね。
個人的にはガンアクションは凝っていれば凝っている程いいのでどんどんやってほしいです。
世界観の説明はしつつもキャラの魅力やアクション的な見せ場もあり、次回以降の期待値を煽る非常に良い1話でした。
これから先で期待しているからこそ不安な点は、監督 脚本としての足立慎吾さんが未知数である点。と、そもそもの世界観に秘密組織のエージェント、和カフェにクセの強そうなキャラ と この作品を構成する要素が盛り沢山なので過積載になってしまわないかという点です。
1つ目の点は1話を見る限り大丈夫だと思いますが、「面白くて当たり前の第1話」とも言います。今後に期待です。
2つ目の点は上手くハマれば名作になりえると思うのでこちらも今後に期待です。
オリジナルアニメが不作気味のなか、希望の星となれるのか、これからに注目です。
最終回を終えて
{netabare}オリジナルアニメの至上命題である、「ムーブメントを起こす」に見事成功した作品。
様々な要素が過積載になってしまわないか心配でしたが、キチンと全てが作品を盛り上げるため深みを出すために作用していました。
千束とたきな という軸がしっかりしていたのも大きいですね。
個人的な好みの話をすれば、あらゆることがハッキングやら情報操作など便利な言葉で済まされていたので、もう少しリコリスやDAにエージェント、組織としての設定の深さや魅力があればな、と思いました。
しかし、これは他に優先するべき表現があった。というだけの話で、さらに言えば小難しいこと考えずに見られるというメリットもあるので、あくまで個人的な好みです。
Twitterでの宣伝などを含めて制作側全体が面白いもの作ろうとする気概を感じることのできた作品でした。{/netabare}