ローズ さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
洛中
舞妓になるために青森から京都へやってきた、キヨとすみれ。
すみれには舞妓の才能があったが、キヨには無かった。
舞妓が所属している屋形の台所を任されていたおばちゃんが怪我の為に仕事ができなくなる。
キヨはおばちゃんの代わりに屋形の家事全般をする事となった。
長い歴史を持つ京都。
平安時代から栄えている街。
日本を代表する観光都市です。
その日本文化の1つである舞妓。
まだまだ修行中の身ですが、外見は立派な着物姿なので、キチンとした風格があるように見えます。
私が注目したところは、舞妓の髪。
艶の出し方と髪の生え際の表現が日本画を彷彿とさせます。
普通のアニメだったら髪型や髪の色をキャラごとに変えます。
でも、登場する人物が舞妓だらけだったら、区別するのは難しいです。
髪を結い、キチンと整えられた舞妓の髪型。
寝る時も髪形を崩さないようにするみたいです。
本作品の魅力はキヨの作る料理。
日本の家庭料理がメインですね。
たしかに舞妓たちが食べられるように工夫はされていますが、
私達が食べている家庭料理とほぼ一緒。
元々、海外向けのアニメだったためなのか、日本の家庭料理の紹介という雰囲気です。
日本全国の郷土料理も紹介しています。
ただし、青森推しは、ハッキリ言って邪魔です!
アニメの終盤のキヨとすみれとつる駒姉さんのワンコーナーだったら理解できます。
しかし、青森の場面は本編で。
それも数話あります。
日本を代表する都市である京都と原作者の出身地である青森を同一視するのはレベルが違うと言われても仕方が無いでしょう。
青森の良い所もあるのは、十分承知しています。
でも、京都と同じレベルとは言えないですね。
ここは原作者のエゴでしょう。
京都に集まってくる舞妓は全国各地から。
その土地ならではの味もありますが、やはり京都の料理は別格です。
さすがに修行中なので、高級料理のハモやスッポンは難しいですね。
もっと、京都らしいおばんざい(惣菜)が登場しても良さそうなのですが、
家庭料理とは少し違うのかも。
京都らしい味付けは、26話のうどん回の出汁で分かるかもしれません。
日本文化を代表する都市である京都。
その文化の一端を担う舞妓。
最近の報道では、舞妓の過酷な仕事に批判がありますが、これは悪習を残したため。
舞妓はスマホすら持たせてもらえません。
舞妓の仕事は伝統文化で大切に残さなければいけませんが、
現在の労働基準法とも合致させないといけないでしょう。
私は、若者のやりがい搾取の仕事が大嫌いです。
アニメを視聴して、舞妓に憧れを持つ人もいるかもしれませんが、その仕事の大変さを伝えているかは疑問です。
歴史と伝統は守るもの。
でも、時代の流れには柔軟に対処しなければなりません。
歴史と伝統のある京都。
京都の料理も洗練されていきます。
たしかにキヨの作る料理は美味しそうでしたが、それは日本の家庭料理。
京都の家庭料理とは少し違います。
所詮は、海外向けの日本アピールのためのアニメ。
難しく考えないで、今日の献立に困った時に参考にしよう、くらいが丁度いいのかもしれませんね。