てとてと さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.5
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
少年漫画版任侠ドラマ。男気というか任侠的美学と番長的抗争劇
50分×6話のOVA。(全話纏めてレビュー)
一見軟派だが男気溢れる主人公が、チームや仲間の為に命(タマ)張って、チームや敵チームからも一目置かれていく。
不良ヤンキーを逸脱した任侠の側面が強い作品で、ヤッパ(刃物)とかで容赦なく斬った張ったする感じ。
【良い点】
マブ(本気)、スケ(女)、ヤッパ(刃物?)とかヤンキー用語?を覚えられる。
とにかく主人公の門田紋乃丞(もんだもんのじょう)の任侠ヤクザな男気が凄まじい。
男気や美学の為には平然と命(タマ)捨てる、ケンカも強いが無双するだけじゃなく、ケジメ付ける為に自らヤキ入れられるなど、任侠ヤクザめいている。
単純に殴って解決ではなく、抗争避けるために自分が殴られる、殴られ斬られる姿をカッコ良く魅せるタイプの主人公。
普段は軟派な性格で適度にコミカル。
盃交わす儀式やヤクザの上下関係など、少年ヤンキー漫画でヤクザ物をやってみた感じの作風だけど、マブ(本気)で大真面目なので、こういう任侠もアリかなと思わせる。
舎弟の竜二やダメ男でコメディー要員な鉄など、弱いキャラが見せる男気もある。
スケ(女)の意地も含めて、とにかく任侠味を堪能できる。
1話では大物ヤクザな親父の力を嵩に着るが紋乃丞の命掛けの男気に惚れて舎弟になった花岡竜二など、良キャラの層も厚い。
敵幹部級が軒並み男気あったり、女性陣も極道の妻みたいな強く気高いスケ(女)が多い。
敵もモブでも女には手出さなかったり、血生臭い抗争はするが命掛けで戦った末に男気に惹かれて仲間になる、少年漫画の王道な良さも。
5話6話の遠州血獄一家編も、敵側のドラマが丁寧で、敵女ボスとロマンスになったり、女ボスを慕うボクサー野郎など、敵ながら嫌みが無い。
全編通してヤッパ(刃物)で刺しまくる物騒な暴力抗争な割には清々しい作風だった。
大人のヤクザの仁義無き抗争ではなく、少年ヤンキーの節度はある!的な塩梅も良かった。
後半は関東の族が続々と紋乃丞の男気に惚れ集結、静岡の遠州血獄一家との抗争など、昔あった番長全国制覇系のノリに。
これは中途半端に終わるものの、話の内容は中々良かった。
声優陣は難波圭一氏はじめ豪華。
【悪い点】
ジャンル上当然ではあるが、暴走族ヤンキーやヤクザを美化する作風なのは好みが割れる。
不良ヤンキーではなくどう見ても任侠ヤクザの抗争劇なので、(そこまでやるか!?)な暴力シーン多々。
命がやたら軽いのは男塾みたいな半ばギャグにも見えるが、こちらはマブ(本気)なので…
こいつら何やってんだ的な戸惑いを感じる。
マブなヤクザ抗争と、少年誌のライトなキャラデザがややミスマッチ。
ケンカシーンが地味だったり、スケのキャラデザが昭和スケバンで可愛くなかったり。
5話6話の敵女ボスとのキスシーンでギャグ顔なのも残念。
烈風隊幹部個別の掘り下げや見せ場が無い。
ストーリーも冷静に見るとワンパターン。
マブなヤクザ抗争と少年漫画なキャラデザがミスマッチ。
喧嘩シーンが地味。
女の子も昭和のスケなので?垢抜けない。
敵女ボスの声優が下手。
【総合評価】7点
少年漫画で任侠ヤクザドラマをやってみた感じ。
時代錯誤だけど面白かった。
ヤンキーアニメも各々持ち味が違うんだなと思った。
評価はとても良い寄りの「良い」