しんちゃん さんの感想・評価
3.4
物語 : 2.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
エログロは浄化された青少年健全育成的「なろう」
原作既読。
本作、「きれいなオーバーロード」みたいな批評がされてますが、原作はそれなりにグロいシーンもありました。でも、本作品はそれっぽいのは冒頭の1シーンのみであとはきれいに浄化済み。未成年も安心して見られる「なろう」です。。。
でも、チートスキルを持ってゲーム世界に転生した陽気な主人公が、胸の大きいダークエルフの仲間を救いながら旅をする話の、何が面白いんですかね?まあ、「何も考えずにぼんやり見られる異世界勧善懲悪もの」が面白い、という人はそれでいいと思うんですけど、超絶テンプレのオンパレード異世界もの、もう見飽きてません?(※)
日常系でキャラやセリフ回しが面白いなら、まだいいんですけど、別にそういうわけでもないですからねえ。12話かけて古から続く「桃太郎」の物語の何千回目かの焼き直しを見せられたと思うと、脱力感しか感じないですよ。
まあ、異世界ものって敵役や魔物はいくらでも能力インフレして登場させることができますし、主人公のチートスキルも上限青天井ですから、物語を延々続けていくことはできるわけですが、アニメは1クール12話で終わりですからね?そういう意味で、延々続く原作を12話できれいにまとめた制作陣は、アニメ化の限界をちゃんと意識していたと言えばそのとおりですが、じゃあいったいこの作品のどこに「アニメ化」する価値があったのでしょうか。少なくとも私にはそのあたり、よく分かりませんでしたねえ。
作画はそれなりに良かったですが、低コストで仕上げるために止め絵を多用、バトルシーンは省略か一瞬で終わるし、うーんという感じ。声優さんも、アリアン役のファイルーズあいさんが好きなので期待してましたが、彼女の良さがあまり生かされておらず、起用した意味がよく分かりませんでした。
(※なお、なろう系の物語については、「処刑少女の生きる道」のほうで、本作と併せて論じてます→https://www.anikore.jp/review/2246009/)