シボ さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
ジョゼに振り回されてるうちに。
「ジョゼと虎と魚たち」この特徴的なタイトル
実写映画があったのも知ってはいましたけど、今回アニメで初めて
この作品に触れました。
車椅子の少女ジョゼ。
(作中でも恒夫が驚いてましたけど、実際は24歳です。)
坂道を転げ落ちてきた車椅子のジョゼを救ったことから、
おばあさんに声をかけられて彼女の家に招かれます。
そこでおばあさんの提案で彼女の相手をするって風変わりな
バイトをすることになった大学生の恒夫。
口が悪いし、無茶苦茶な要求ばかりしてくるジョゼに恒夫じゃないけど
気が強くてクセが強い娘だなって思って観てました。
それが恒夫によって外の世界に連れ出された時の感情を抑えきれない
ジョゼを観てくうちに彼女からどんどん目が離せなくなっていきます。
実は外の世界を渇望してて、なんにでも好奇心が向いてしまう
積極的な彼女の一面。
いつも強気な発言なのに、自分が障害者ってこともあって負い目から外の世界、周りが自分を見る目が何よりも怖くて臆病になってしまっている彼女の一面。
そして、そんな彼女が行きたかった海辺でのシーン。
幼少の頃体験出来なかった海の味を知ったその時の感情の爆発。
はしゃぐ彼女が本当に可愛らしくて、夕焼けの海岸で恒夫と抱き合い
笑い合うシーンは本当に素敵で印象的でした。
夢に向かって一生懸命な恒夫。
そんな恒夫が交通事故で歩けなくなるかもしれない大怪我を追うことになります。
留学の夢も断たれて自信を失ってしまう恒夫。
そんな恒夫を心から励ますのはジョゼの役目です。
(恒夫を好きだったバイト仲間の舞が憎まれ口を叩いてまでも
ジョゼを動かすシーンはこんなにも良い子いる~!?ってなるくらい
良かったな)
恒夫の為に一生懸命に描いたジョゼの絵本。
緊張でぎこちなくなってしまいつつ読み聞かせるジョゼ。
一度子供達にそっぽを向かれた過去もあっって今回も早々に一人離脱していく様がリアルでハラハラします。
今回は彼女の絵の素晴らしさも相まって周りの子供達じゃ
ないけど物語の佳境になるにつれて心がこもった語り口にどんどん
引き込まれていきます。
恒夫の為に勇気を出して語り掛ける。
こんなにも彼の事を想い、励まそうと作り上げた
優しくて暖かい物語が素敵すぎます・・・。
いつの間にか恒夫もだけど自分も自然と涙が流れてしまってました。
ラストでの
車椅子から飛び付くシーンへの繋ぎは少々強引な感じもしましたけど
突飛な行動はジョゼらしいって事でありなのかもですね。
お互いに気持ちを伝えてのキスシーンは、本当に良かったねジョゼ!
って素直に嬉しかったです。
エンディングロールは良いシーンばかりで最後まで
ちゃんと観なきゃのやつでした。
感想を書くのにググってたら原作、実写映画とは少し違うようですけど
自分はこのアニメでこの作品を知れて良かったかもって思うくらい
感動出来ました!