いこ〜る さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
何よりタイトルの力!
それだけで見ようという気になる(もしくはヤメとこうと思う)実にパワフルなタイトルで凄い。
さらに孔明が「めっちゃ孔明」なのでもう何をやっても「そりゃ孔明だからな」と納得できてしまうもの凄い。
で、見てない人には「めっちゃ孔明」とは何かが全くわからないと思うが、見れば「ああ!めっちゃ孔明だわ」と即解決なのも凄い。
現代の渋谷に諸葛孔明を転生させたらと考えついた時点で勝利が確定していたような気さえする、それだけのポテンシャルを持った設定なのだ。
しかも「パリピ」である、考えた人天才だ。
その「パリピ」だが、孔明は「めっちゃ孔明」だったのに比べると「パリピ」は全く「パリピ」じゃなかった。クラブで大勢で『ウェ〜〜ィ』とか(←古いイメージ)ぜんぜんやっていなかった(ん〜ちょっとだけあったかな?そういうシーン)。
まあこれは「なぜラッパー?」と共にパリピ孔明の二大疑問なのだけど、面白かったからとりあえず不問にしておこう。
さて、ここからはちょっとメタ的な興味の持ち方になるが、これがなかなかのキャスティングの妙と言っていいのか、それとも音楽に生きるとはどのようなことなのかを指し示しているというか、物語のキャラと現実の演者のシンクロニシティ、すなわち久遠七海とそのCV山村響の類似点への興味だ。
現状、声優がアイドル的な活動を求められるのは基本中の基本って事でいいかな?
だから山村響もかわいいフリフリの衣装でキャラソンとかを歌ったりするわけだ、が・・・これがAZALEAとダブるのだ。露出度の高い衣装を着せられ、演奏よりもダンスを要求される作中の姿は、キャラソンを歌う自分の姿と重ねるなという方が無理だろう。
多分彼女はそんなふうには歌いたくないのだ。音楽活動を声優としてではなく、個人活動としてアニメ関係なくやっているのはのそのためだろう。彼女の楽曲を聴くとポップスシンガーとして在りたいのかなと思う。
だがそれは成功しているとは言い難い・・・。
ビジネスとしての音楽と表現芸術としての音楽。その中で苦労し戦ってきたであろう(そして今もそうであろう)山村響が久遠七海を演じる(しかも歌唱は別)。それはなんだか残酷なようで、それでいてエールのようでもありなんとも言い難い。
物語の本筋とは全く関係ないそんな事を考えながら見ていた。
パリピ孔明、そんなメタ視点でも楽しめて、とても面白かった。
追記:OPの「チキチキバンバン」ムービーも含めてめっちゃパリピ感あって良い!