趙海如 さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
只管孔明の心をあてずっぽうする感想
とても楽しめました。
しかし、今から書く内容は完全に私の独りよがりの妄想です。孔明に興味がなければスルーしてください。
一、孔明の未来転生
自分が未来に転生した事実を短時間で理解するのは流石孔明、その後不敵に天下統一を宣言し、自己紹介する。
その後も知識欲に駆られて英子に質問の嵐、遂に英子に逃げられてしまった。
しかしその後、「蜀漢滅亡」を見つけてしまい、孔明はようやく現実逃避を止めにして、自分が確かに知らない「未来」という世界に転生した事実を受け入れた。
かつては先帝(劉備)から「漢王朝復興」の夢を託されて、しかし道半ばで生涯を終えてしまった後悔。
先帝と共に、蜀漢建国に尽力したが、結局最後まで守れず、滅亡。予想してはいたが、虚しく思い、傷心する。
憎き司馬一族の手によるとはいえ、天下統一と相成った。が、泰平に至らず、再び乱世。
結局、自分はその生涯では何一つ成し遂げられなかったと自責し、それを誰かに語るのも、1800年後では相手がいなく、自分が本当に一人きりとなってしまった事に、絶望寸前な状態。
いっそ死してあの世に行けばと思うも、先に逝った先帝に顔向けできず、迷いながら夕日を見つめて、憂う。
そんな時、偶然とは思えないタイミングで英子が「大切な人を思う、愛の歌」を歌う。
かつての同志と共に歩んだ道、目指した先を思い返して、自分達が成した事を決して無駄な事ではないのだと、自分だけは決してそれを否定してはならないと、孔明はそう思った。
涙を流し、先帝への懺悔を心の中で述べて、孔明は二回目の人生をちゃんと生きる事に決めた。
二、英子の三顧の礼
一度目。
苦しかなかった“地獄”の中で初めて耳にする音楽、英子の歌。
かつて劉表ではなく劉備を選んだ慧眼を持つ孔明、たった一回の歌で英子の才能を見抜き、敬意を表した。しかも、孔明にとって才能は学習の結果であると考えておる故、英子の努力も評価した。
一度、孔明が英子の才を見抜く。
二度目。
絶望寸前に陥った孔明、それに気づいたか否か、英子が励む歌を歌った。
孔明はこの歌によって心を救われたと同時に、英子を仁徳を備わってる者と考えた。
二度、孔明が英子の徳に救われる。
三度目。
英子の歌の最中にオーナーから英子の不遇を知り、更にオーナーから「裏切るな」と警告された。
才徳兼備、オーナーを魅了するほどのカリスマ。なのに、なぜ英子が未だ「アマチュア」という流浪の身なのだろうと、孔明が戸惑う。
先主(劉備)と重なってしまって見えたのか、孔明は英子に気になった。
三度、孔明が英子のカリスマに惚れ込む。
隆中策(天下三分の計)。
孔明と英子が一緒に帰る途中に、先主(劉備)にも問い掛けた疑問を英子に訊ねた。
「英子さんはなぜ音楽を?」と志を問う孔明。それに対して、英子は自分の自殺しようとした過去を語り、しかし音楽に救われた事を伝える。
「私も誰かをこんなふうに感動させたい」と曖昧な答えをしたが、それが「歌で人々を...民草の心を救いたい」という果てしない大志だと、孔明が気づいた。
先主も「民草を救いたいけど、方法が分からない」のような返事した事を思い出したのか、孔明は英子を第二の君主と仰ぐ事にした。
三度の歌、路上の問答。孔明は月見英子に己を推薦し、軍師として仕官。
三、英子の軍師孔明
孔明は自己紹介する時、必ず自分の事を「軍師」と名乗る。
やっている事は「マネージャー」や「プロデューサー」に似ているが、現世に慣れ過ぎた孔明なのに、決してその二つを名乗る事はしない。
その理由は孔明にとって自分が「臣」であり、英子が「主」だからである。
「マネージャー」や「プロデューサー」は迷うスターに先を示し、時には自分で道を作る事もする。しかし、「軍師」は違う。
孔明にとって、軍師は「主」を付き従う者。主の意思が一番であり、自分は表に立たず、裏で主を補佐に徹しなければならない。
一度目のイベント、「石兵八陣」を以て、負け続けてきた英子に最初の「勝利」を捧げる。
二度目のイベント、「無中生有」を以て、自分を卑下する英子に有名バンドにも負けてない「自信」を与える。
三度目のイベント、「草船借箭」を以て、10万いいねを稼ぐと同時に、その過程で英子に自分の「志」の真の意味を気づかせる。しかも、教えるという方法を用いず、自分で見つけさせて、常に英子自身の意思に尊重した。
進むべき道を示さないそのやり方は時に英子を困らせる事もある。しかし、例え英子が「サマーソニア」という危険な道選んだとしても、孔明は軍師として、必ず英子が目的地に辿り着くように策を巡らせる。
かつての「長坂の戦い」の時のように。
活躍を見せないからこそ、孔明は名軍師に足り得る。何せ孔明の時代では「軍師」という職がないのだ。
はぁ、気持ちよく書いた。
皆様もぜひ一度「パリピ孔明」をご覧ください。