7でもない さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
良くも悪くもあんこみたいにしっとり、もなかみたいにさくさくふわっとしたアニメ
であいもんは口の中でふわっと溶けたり、舌の上にしっとりしたあんこが乗ってるような和菓子みたいなアニメだった。良くも悪くも
OPから、本編、作画背景、ED、シナリオ設定まで一貫して穏やかな和菓子な感じでがっちり統一されていているのは職人っぽくてよかった
OPの坂本真綾の歌い方も心なしかいつもより物腰が柔らかく、デビューしたての頃、菅野よう子とバチバチしてた高校生だった頃とは変わってはるなあ
背景は半分日本人半分外国人が描いているらしいけど(一回クレジットを確認した)、柔らかいけどぼやけていない芯のある、素敵な背景だった。キャラと背景の馴染み具合も良き哉。京都の老舗和菓子店という題材なので建物の外見、店内、京都風景を重視し写実性高め(色や描き方ではなくディテールが)だったんだと思うけど、好みだったのでぜひ他の人にもおすすめしたい
シナリオは一果の話や、一果となごむの疑似親子関係中心に進むかと思いきや、緑松と和菓子職人話、お客さんとの微感動話、なごむのハーレム話などをつまみ食いした印象で、軽くてさっぱりしているけど、同時にどっしりとした重さはなくて最中みたいだなって思った。一果の父親のロッカーがちらちら出て、話に交わりそうで交わらない事もその印象を強くしたかもしれない。自分で疑似家族って書いて思い出したけど、今話題のスパイファミリーとかもそうだな、ウン。
一果は声も良いしかわいらしいけど実はこの作品の役割としては小さいみたいだ。なのでこの作品ではやはり主人公のなごむを一押ししたい。なごむは一度実家の職人稼業を捨てて東京でバンドやっていたためか、軽薄だったり、調子に乗りすぎちゃってすべったり、ちょくちょく小さいミスをして回りに必要以上に嫌われたりもするけど、人の見えない所で努力家だし、何より老若男女誰とでも同じ視線で穏やかに接し、そして何より穏やかだけど物おじしないほどほどに積極的な性格、コミュニケーション強者ぶりが見ていて心地よい。ライトノベル主人公にはコミュ障主人公や似非コミュ障主人公が多いけど、なごむは主演島﨑信長の声質や演技と相まって、好ましい人物となっている。ただ政さんやなごむハーレムズとかからのフォローもあるものの、なごむの能力や感じの良さのわりに周りの人達の評価はきびしすぎへんかーともおもわったりおもわなかったり。でも職人作品で厳しい親方とかの要素が無いとワサビ抜きのスシみたいなもんか
まとめ
背景とキャラの色彩・調和、作品和菓子の包装みたいな統一感。なごむの性格。二期があればまた来店してみたい
そんな感じ。褒めすぎちゃったかな
初見
2022/04