ツークツワンク さんの感想・評価
2.1
物語 : 1.0
作画 : 2.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 1.5
状態:観終わった
可愛いだけだった式守さん
ラブコメの魅力ってヒロインもさることながら主人公にも必要だよなと痛感させる作品。
頭空っぽの方が見やすいとは言うが、この作品には内容がない。無なのだ。そして無は無でも本当に広がりすらない。
まず、和泉くんはジェンダー系主人公で昨今の男らしさみたいなことに反発して作ったのだろうとは思うけど、あまりにも情けなさすぎる。
女の子のドジっ子は見ていられるが男の子のドジっ子は痛いだけ(個人の感想)
勇気と無茶は違うぜ!的な逆張りだろうけど、お父さんに花火デートで二人しておぶってもらい帰るシーンとかげんなり。
不幸体質については前世のカルマがーとか式守さんの守護精霊がーといった深い設定があるかと思いきや、雨男程度のノリだと気づくとなおさら寒い。
そして、女の子達は少し優しくされるとベタ惚れ。
でも現実の恋愛はドラマチックではないと言われると少しはリアリティがあるのかもしれない。
話については関係性や和泉くんの魅力を深く掘り下げすることもなく、友達の輪は物語開始時から出来上がっているため、ただイベントをこなすだけ。
そんな中でも一番深く掘り下げたであろう狼谷さんの回想もどことなく浅いせいで、狼谷さんのベタ惚れしてる熱量と見ている自分の熱量に差があり過ぎてなんか萎えてしまう。彼女は単なる面食いなのだろうか。
こなしていくイベントの展開もどこかおかしい。
和泉くんの看病に行こう→途中で見舞いで持っていくアメを式守さんと犬束が選ぶ→式守さんは犬束に兄貴の面影を重ねていた(完)
見舞いシーンはカット
犬束の良いところや和泉くんの良エピソードが見られる掘り下げでもなければ単なる世間話程度で時間をまるまる潰す。
このような内容の無い話が多々あり、噛めば噛むほど砂の味がしてくるのだ。
男らしさから離れた作品を作るには仏のような優しさがあるように見せるため、魅力が出るエピソードを積み上げていく必要があるのだがこの作品にはそれがない。ひたすら薄いキャラと薄いやり取りを見せられるだけの無である。