テナ さんの感想・評価
3.2
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 2.5
音楽 : 2.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
表現力が綺麗
キャラデザが独特で好き嫌いは別れる作品に思いますが、不思議と綺麗に描かれているような感じがしました。
後、瞳のデザインが印象的ですね。
それがチャームポイントかな?と思います。
最初は私はあまり好きな感じのデザインではなく微妙でしたが、見始めると思った以上に良かったです。
さて、物語は。
純平は身体能力が高くて、ジークンドーを習っていた男の子。
彼のもう1つの特技バレエ……
彼は幼い頃にバレーに興味を持ち習っていたけど、「男なのに」と友達にバカにされる。
そんなある日、父が他界してしまい。
家族で男1人になってしまった事から男らしくあろうとバレエを辞めて、ジークンドーを習い男らしくあろうとする。
それから数年、彼は五代 都と出会い彼女の母の経営するバレエスタジオでバレエを習い始めるって話ですね。
後なんか、色々とリアルなんですよね。
主人公の純平の反応とか学校での雰囲気とか。
純平は都が気になっていて、自分をバレエに誘った彼女は自分が好きだと勘違いしていたけど、流鶯と言う引きこもりの少年の仲間になれると想われて誘って来たと知った時に、不貞腐れて彼女から他の事に目を背けようとしたり、避けようとしたり。
純平が都に「流鶯が好きなの?」と質問した時の都の反応だったりと理由は色々と。
そんな中、流鶯が学校に通うも、人付き合いが苦手な流鶯はクラスメイトにからかわれてしまう……その中で、彼の秘密が知られて、エスカレートし虐めのようになってしまう。
それを知った純平は彼を助けようとしません。
多分、何もしないのは、都の気持ちが流鶯に向いているからってヤキモチもあるのかな?って。
サッカー部の部室の出来事は胸糞悪いシーンってか…なんか本当にありそうな場面ですね。
見ていてなんかリアルで……
全校生徒にさらされて、ステージに上げられてからかわれるシーンもなんかね。
集団心理って言うのかな……ありそうだなって……後、先生来るの遅い(*꒪꒫꒪)
でも、彼はこのステージでバレエを披露する。
凄く魅せるステージではあったけど……
そのバレエを見て皆も感動してHappyENDでしたとはなりません。
実際問題、知らない人達に、どれだけ凄い演技をしても伝わらない方が多いし、特に流鶯のような立ち位置の子が披露しても、やっぱりからかわれて終わるものだと思います。
それも凄くリアルな反応に見えました。
しかし、それに感動した人が2人だけいました。
純平と都……
純平は最初はバレエを習っている事を友達に隠していました。
友達にからかわれるから……恥ずかしから……
でも、彼は流鶯が虐められてる現場に現れ流鶯を助けようとする。
そこで、あれだけ知られたくなかったバレエの事を自分も習ってると暴露します。
きっと、彼の恥ずかしイメージは流鶯の演技で凄いもの、カッコイイ物ってイメージに変わったのだと思います。
私は上記で、どれだけ凄い演技をしても伝わらない方が多い、と書きました。
しかし、伝わる事もあるんです。
実際に経験してる人には伝わります。
その演技がどれ程難しいか、凄いか、上手いか、それが解るから感動もするし負けたくないとも思える。
純平の心を変えたのは流鶯の演技だと思います。
何事もそうですが、誰かを感動させる、魅せる、心を変えられる、そうした物を持ってる人は本当に凄いと思わされてしまいます。
それから、純平は真剣に自分をオープンにしてバレエに熱心に取り組む。
逆に流鶯もその熱心さに徐々に彼を認めてゆく…
舞台のステージ披露本番の日
少しバレエをバカにしていたクラスメイトが見に来てくれる。
彼はそのステージで、純平と流鶯の演技に魅せられてゆく。
その本番のステージで純平はアドリブを勝手に行なう。
結局舞台は大盛況だけどアドリブを否定をする審査員が1人生川綾子……彼女から受けた酷評
影響力の審査員から目をつけられた事により、酷評に怯えた親達に同じバレエ教室の子供達が退会させられた。
その生徒達を取り戻すべく8日間の生川ダンス教室に乗り込む事に。
そこで集まったダンス教室のメンバーとも最初は中々打ち解けていなかったけど、とある争いの後に打ち解けます。
実はここで、純平と都の関係性が進展する。
それは……ある人物が自然と後押しのおかげなんですが……流鶯に知られてしまう。
そんな中、生川から純平はスカラシップの誘いを受ける……凄く光栄な話だけど、ゆくゆくは生川に入団し五代を辞める事……
それを五代先生に相談するも……純平は何だか生川に心があるように聞こえました。
先生もそれを感じ取ったのかな?
その次の日……練習終わりにミサキに明日のバリエーション発表ををどうするか?と聞かれて。
スカラシップが欲しくなったと言う純平。
それに対してミサキは逆ギレする……
多分、彼的には純平に勝てないから彼が受けなければとおもったのかな?
あげくの果てには、流鶯が都を好きなのを知っていたか?とか純平が悪いように攻めるし……
ミサキ「無自覚に人の気持ちに気づきもせんと、おいしい所だけさらっていくんやね」って言葉を投げつけられる純平
このミサキって前々から何か少しズルいと言うかやり方が少し気になるキャラでした。
無自覚に人の気持ちとか言うけどさ、恋愛なんてアタックしないと誰も解ってくれないよ。
他の人が昔から好きなら譲らなきゃダメなの?
大事なのは自分の気持ちと相手の気持ち。
流鶯が都を好きでも、都は?
2人が両思いで間に入って無理やり奪ったならともかく、都と純平は両思いだし、無自覚に人の気持ちに気づきもせんで、っておかしいよ。
スカラシップも同じじゃん?
昔から目標を目指して頑張ってきた?
それは凄いよ!頑張ってるよ!
でもさ、だからって最近始めた人が欲しくなっちゃダメなの?
例えば10年間目標を目指してる人が居て、昨日から始めた人が居たとして、昨日から始めた人が昔から頑張ってる人と同じ目標を欲しくなっちゃいけないの?
練習量や時間に違いがあろうと、目標への気持ちに違いなんてないんじゃないかな?って思う。
だから、おいしい所だけさらっていく、ってのも八つ当たりでで、私には情けなくて、むしろ自分の今までの頑張りを否定してるセリフにしか聞こえませんでした。
それだけ強い気持ちと練習量があるならどうして受ける前から自分を信じてあげないのかな?って思ってしまいました。
バリエーション発表当日。
純平は出ないと言い出します。
その変わり流鶯を応援する。
流鶯が生川に認められるように……見下す生川にダンスを見せつけろと!と流鶯の部屋の扉越しから……扉を開けると……流鶯は姿を消していたのです……
流鶯は自分の師であり厳しい教育を流鶯に行っていたお祖母様の施設に向かっていたのです。
それに気づいた都と純平は施設に向かう中、流鶯とお祖母様の関係を聞かされる。
お祖母様って最低だなぁ〜って。
自分の夢を子供に押し付けて家に閉じ込めてパワハラで練習させて……
でも、そんな状況で流鶯にとって都は心の支えだったのです。
彼女だけが……
それに気づいた純平は……
「今も昔も都しかいなくなくね?」
「流鶯の傍にいてあげて」
それは、別れの言葉。
恋人だった時間の終わり……
ただ、これは純平には共感出来ないかな?
流鶯の気持ちを優先したんだろうけど、自分を好きだと言ってくれる都を、他の人の傍にいてあげてって……突き放すのは……好きじゃないのならともかく……
そもそも、都の気持ちはどうなるのって思いました。
2人で話し合ってなら解るけど……一方的にってのは……
そして、施設では、お祖母様の前で踊る流鶯の姿が……それを見た純平は流鶯にゴッドバルトを踊ろうと提案する。
ダンスの中で流鶯は純平から都を奪い取る。
流鶯との決着の後……
純平はバリエーション発表に走り出しす。
会場の彼の演技は人を魅了させました。
このダンスシーンで純平が演じた王子でも彼のお姫様は、都……未練タラタラじゃん……でも、だからこその演技……
この審査で彼のダンスに拍手をくれる沢山の人達や涙を流す人もいました。
彼はバレエのセンスがありました。
しかし、彼自身はまだまだ未熟で彼の見せるダンスはセンス任せの凄い止まりだった。
一方、流鶯は人を魅せる演技が出来ていた。
体育館の舞台で沢山の人に印象づけさせ純平は彼の演技に感動した。
今回の舞台で純平はダンスを披露して人を感動させました。
つまりはやっと彼は流鶯に追いついたのだと思いました。
彼は生川に入団したいと言う。
彼のアドリブ力を認めてくれるのは、五代です。
自分を認めてくれるから、その場所で長所を伸ばす。
自分の武器を極めて極めて極めつくす。
五代に居れば話題性のある選手になったかもしれません。
しかし、彼が選んだのは全てを捨ててでも生川で学びたい。
自分の武器を捨てて新たな自分の武器を探す。
それがもっと自分を良くすると信じているから……
海でのゴッドバルトの演技で流鶯は純平が立ち上がると思ってましたが、彼は立ち上がりませんでした。
かつての演出ではアドリブで身勝手に立ち上がったのに……
理由としてなんだろ?
1つは、都の存在…… 流鶯には都が必要だから純平は都を奪えない
2つ目は、五代スタジオの純平の死……五代スタジオの純平は立ち上がるけど、恐らく内心では、やっぱり生川で自分を磨きたかった。
だから、演技で……アドリブで立ち上がる事はしなかった。
バレエに忠実な生川のやり方を選んだ。
生川スタジオの純平として。
でも、彼の背中を押したのは五代先生。
先生は「直感を信じなさい、正しいから」と言いました。
純平のアドリブ……アドリブのタイミングは直感でした。
そして、そのアドリブは直感からくるもの……それは今まで彼が直感で証明してきた。
彼の直感は正しいものだと……
バレエを始めようとした事、流鶯のイジメから気を反らせた事、アドリブのタイミング、生川から生徒を奪い返した事、都を流鶯に託した事。
生川で学びたいと思った事。
どれも色々とありましたが、純平が直感で動き考えた事です。
そうして……純平にとっては直感が正しさだった。
そして、純平は生川の生徒として認められた。
スカラシップは…………
さて、ダンス系のアニメ不思議と楽しめますね。
全11話として、純平と流鶯が別々の道を行く。
一段落と言えば一段落ですが半端と言えば半端ですね。
見ていて表現は綺麗だしいいアニメだと思います。
続編もやれそうですが、どうでしょうかねw