bk958 さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
「鏡の向こうに消えた星空は、あの日君と見た星空。契約者は夢など見ない。そして…対価は払われる」
現代の東京都心。10年前に突如発生した【ヘルズゲート】。時を同じくして現れ始めた、特殊能力を持つ【契約者】たち。契約者の一人であり、実態は謎に包まれた"組織"に属する黒(ヘイ)は同じ“組織”のメンバーである銀(イン)・猫(マオ)・黄(ホァン)とともに、任務にあたっていた。BONES制作のオリジナルSFアクション。
黒の契約者というタイトルから想像できると思うが世界観、出てくる用語が厨ニ全開です。超能力バトルものとしては、意外とバトルシーンは少なく、契約者・人間のドラマに重きを置いたストーリーとなっている。ともあれ、それぞれが能力を生かしたトリッキーなバトルシーンも魅力の一つ。
二話完結で進んでいき各回に新キャラが登場し、各話良質で登場キャラも魅力的。物語に起伏・急展開はあまりなく淡々と描かれるダークな世界に徐々にハマっていく。
ストーリーで言えばやはり、13、14話の銀(イン)の話は外せないです。本作の雰囲気と銀とピアノ演出はとても相性がよく、この回のためとすら思えるEDへの流れが秀逸。
残念なのは設定ありきの世界観でありながら、ラストまで観ても明かされない点が多すぎる。しかし、二期のラストも観るともはや作風としか思えない。
設定で言えば、契約者が能力を使うのに"対価"が必要というのはとても面白かった。その内容は実にさまざまで、吸いたくもない煙草を吸う、詩を書く、接吻等々・・・。合理性を行動原理に置く契約者の非合理的な行動は、この世界における彼らの存在を際立たせ、そこに表れるかつての人間らしさは、キャラの個性と魅力を存分に引き出していたと思う。
キャラクタ―もかなり好みでした。黒(ヘイ)は唯一人間らしい感情を持ち合わせた契約者として、その二面性と苦悩がうまく描かれていた。それにしても、そのモテ具合はハンパ無い。やはり情報はベッドの上でが基本なのかwそんな演出はないですけどねww
無表情で無口な銀はひたすら可愛い。感情持ってないはずが・・・的展開に弱いので完全にやられました。個人的好みで言えば、黒を掴む時は手じゃなくて袖が良かったwwなんにせよ黒の正妻として輝いてました。
黄(ホァン)猫(マオ)を加えた主要メンバーはもちろんですが、ゲストキャラが良かった。モブキャラ化せずに丁寧に描かれていました。
作画も良好でアクションシーンでは黒のワイヤーアクションを生かした迫力&スピード感のあるアニメーションが楽しめました。
音楽は鉄板の菅野よう子さん。各シーンで絶妙のアシストをしております。
バトルものとしては物足りないと思うので、ダークファンタジー・ヒューマンドラマあたりが好きな方にお勧めです。ちなみにタイトルは次回予告から。厨ニすぎるww