蒼い✨️ さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
思ってたよりは良かった。
【概要】
アニメーション制作:MAPPA
2020年1月 - 3月に放映された、全12話+OVA1話のTVアニメ。
原作は、小学館の漫画雑誌4誌を転々としながら18年間連載されていた漫画作品。
原作者は、林田球。監督は、林祐一郎。
【あらすじ】
魔法使いと人間は別々の世界に住んでいる。
魔法使い共は魔法でドアを作り世界をつなげて、
人間たちの住む町「ホール」にやってくる。
魔法使いは「ホール」の人間を魔法の実験台・練習台に使っていて、
身体を虫の化け物に変えたりと、いろいろと「ホール」の人間の生命を脅かしている。
そして、「ホール」にはカイマンという男がいた。身長2メートルを軽く超える恵まれた体格。
身体は間違いなく人間だが頭部だけトカゲ。
そしてカイマンには、本名や年齢などの過去の記憶が一切ない。
カイマンには餃子屋を経営しているニカイドウという二十歳の女性の友人がいる。
カイマンの口の中には謎の男がいる。カイマンは口の中の男の正体を含め、
自分が何者なのか?を知りたがって、本当の人間の顔を取り戻したがっている。
カイマンは、魔法の練習に来た煙ファミリーの松村を殺害したことから、
煙ファミリーに生命を狙われることになった。
人間と魔法使いらの様々な思惑が混ざり合い、
若干ユーモラスなドロドログチャグチャの戦い。
それが…、ドロヘドロ。
【感想】
アニメを見終わってから原作全23巻を読んでみたり。
主人公・カイマンの謎を追う!という目的で最後まで読み終えました。
スラップスティックとバイオレンスが混ざり合って、
人が簡単に死んだり簡単に生き返ったりで死生観が軽くて、
カオスでブラックユーモアが強めなダークファンタジー作品。
過激さ・凶暴さ・独特の笑い・気持ち悪さを刺激として楽しむのでしょうか?
「呪術廻戦」や「チェンソーマン」が好きな人ならハマりそうです。
「銃夢」とかでも思いましたが、大友克洋の漫画を思い出させる薄汚れた町の美術設定ですね。
ゲロを吐くわ、全長268cmの巨大ゴキブリが野球やってるわ、
血が流れ、骨が折れ、手足がちぎれて、脳が飛び散り、臓物が飛び出す、
人体破壊描写が非常に多い漫画作品を、無修正でアニメ化とか正気を疑いますね。
こんなのをグロテスクアートと言うのでしょうか?
それが原作では高い画力で描かれていることもありまして、
アニメ化にも相応の画力が求められるあたり、その原作にほぼ忠実な映像化には、
1987年と1990年に発売された、OVA版のデビルマンを思い出します。
グロいシーンは容赦なく原作再現するのに、
女性キャラの裸は自主規制で原作より控えめなのには笑っちゃいましたが。
基本的には露悪的な作風のアニメはあまり評価しないのが私ですが、
魔法という設定で、身体が破壊されても首だけになっても人間が生きている。
その生首が喋る姿がどことなく滑稽であったり、死んでも生き返る。ウェットさは薄い。
基本的にはキャラが個性的で明るくて作風からは陰湿さを感じない。
バイオレンスとギャグを絡めたB級?のエンタメとしてつくられているので。
アニメとしては然程気持ち悪さを感じなかったり。
とはいえ、原作の人体輪切り拷問シーンとか、
終盤の◯◯◯の生首とかが酷いことになったりするので、
アニメで続編を作ったら、それもやっちゃうの?と不安になったりするのですが。
アニメ化されている範囲は原作7巻までであり、完結には最低でも残り2クール必要ですが、
はたして続編は作られるのか?アニメのクオリティには問題ないのですが、
カイマンの謎の解明も全く進んでいない中途半端な部分で終わってるので、
出来ることなら原作最後までアニメ化してほしいかなと思いました。
これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。