tinzei さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 2.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
姉妹とは書いてあるけど、実際は姉が主人公
魔法の世界で暮らすヨヨとネネの姉妹は呪いをかけたり解いたりするのろい屋を営んでいたが、ある日、いつものように事件を解決した後、謎の建物が森に現れる。
原作は漫画だけど、原作を最初から描くというより、途中の出来事をオリジナルで作った作品だから魔法世界の説明は少ないし、主人公たちといるニルスがどういうキャラなのかも分からない。
優秀な姉に努力家の妹が嫉妬する話かと思ったら、ただ魔法使いの姉が現代の世界に来て活躍する話だった。だからってわけではないけど、デザインや題名通り、子供向けな作品。
思ってたのとは違ったけど、普通に面白かった。
キャラの表情は豊かだし魔法の描き方も可愛らしいから、アニメーションとしての見応えもあるし、声優も皆プロ声優だから、聞いてて苦にならないし、ストーリーも舞台が現代に偏ってはいるけど、伏線(ヨヨの死生観とか)も分かりやすく描かれてて、子供にも観やすく出来てた。
強いて文句を言うとしたら、今回の原因である西浦に何も罰がなかったこと。確かに良い事をしようとしての結果ではあるけど、人々の心を読めなかった責任は大きいし、最後の展開もマッチポンプにしか見えなかった。
それと上でも言ったけど、舞台が現代の横浜に偏っているから、魔法の建造物や乗り物みたいな背景画の楽しみがない。魔法世界に残ったネネ側の状況をもう少し描いて欲しかった。
最後に、主題歌を小松未可子が歌ってるけど、主題歌歌わせるなら、端役でもいいから、みかこしのキャラを出して欲しかった。
この作品に限った話ではないけど、たとえプロの歌手活動している声優でもその作品の曲を歌ったのなら、少しでもいいから本編に出して欲しい。
【あらすじ】
魔法世界で呪いを解いたり掛けたりする姉妹ヨヨとネネは、依頼人の失踪した姉の持ち物から出た水のバケモノを退治していた。
退治が終わり、依頼人の待つ自分たちの家に帰ろうとするが、突如森から現代的な街が浮かび上がる。
ヨヨは調査を開始するが、エレベーターに入った瞬間謎の光に巻き込まれ、現代の横浜に来てしまった。
そこでケンセイ(健生)、タカヒロ(孝洋)、アキ(亜紀)という三人の兄妹に出会うが、その三人の両親が魔法でバケモノのような姿に変えられてしまっていた。
ヨヨは魔法世界にいるネネと連絡を取り、自分たちの世界の人間が関わってると思い、ケンセイとタカヒロから依頼を受けて調査を開始する。
ヨヨは魔法道具を使って犯人を捜しに行くが、着いた場所は学校だった。一人で遊んでいたアキと会い、一緒に遊んであげると、別の場所で友達と遊んでいたタカヒロの助けを呼ぶ声が聞こえる。
タカヒロの友達が両親のようなバケモノに変えられてしまっていた。ヨヨは逃げ出したタカヒロの友達(バケモノ)を横浜の繁華街の中を追って捕まえる。
その途中、轢かれそうになった子供を助けるが、母親が何故嬉しそうにしていたのか理解できなかった。
タカヒロから事情を聞くと、その友達は大人気の携帯ゲームをやっており、そこで手に入れた願いが叶うアイテムに入力したらこうなったと言う。
ヨヨはとりあえず、魔法世界に帰ろうとするが、帰れず仕方なくタカヒロの家に泊まる。
次の日、他のゲームをやった人間はバケモノに変わってないことを知り何故両親と友達だけがそうなったのか分からなくなる。
しかしアキが持ってたものに魔法陣が書いてあり、それはアキの本当の母親(アキは親戚の子で一時的に預けられていただけだった)だと知り、母親に会いに行く。
しかし母親は既に死んでおり目論見は外れるが、その母親が最初の失踪した姉と分かる。ヨヨは過去を見るメガネで母親の動きを探るが何も得られなかった。
一方魔法世界では、現代の建物が次々とワープしてきていた。ニルスがそれに巻き込まれ死ぬが魔法世界の権力者であるオヨネの妹オヨミにより生き返る。
オヨネはこれを侵略行為と捉え、報復を考える。
一方夏祭りを楽しんでいたヨヨたちだったが、突如街が消え始め、アキが怪我をしてしまう。しかし生き返ることが当たり前の世界で育ったヨヨは無神経な発言をしてしまいタカヒロと喧嘩をする。
ヨヨはいなくなった飼い猫のビハクを探すが、ビハクが死んでしまう。ヨヨは生き返らせようとするが、魔力が足りず、杖からも落ちてしまう始末だった。
しかし救急隊員のおかげでビハクは息を吹き返し、ヨヨは自分の発言を悔いる。
アキが運ばれた病院に行くヨヨだったが、またワープ現象が起き始め、ヨヨはバリアを張って病院を守る。
倒れたヨヨは髪の色が黒くなる。タカヒロはネネに事情を聞くが、そこにいたオヨネから一日で解決できなかったら、侵略すると宣言される。
目覚めたヨヨは魔力が減っていたが、ケンセイのおかげでワープ現象がゲームの利用者数とリンクしていることに気付き、さらに開発者がアキの父親と分かる。
ヨヨはタカヒロと本社へ向かう。本社についたアキの父親西浦から、死んだ妻ナオが研究していたキセキの石で皆に幸せになって欲しいと思ったと言う。
ヨヨはキセキの石を破壊しに行くが、巨大な木の上にあり、その木をブリキのロボが守っていた。
ヨヨはタカヒロたちと協力して、何とか石にたどり着くが、魔力を失ったため石の呪いに取り込まれてしまう。
そこで今回の騒動の原因を知る。ナオと西浦は人々に幸せになって欲しいと願ったが、人々の願いは悪意に満ちたものだったため、それが呪いへと変わってしまっていた。
ワープ現象が加速し、オヨネは戦艦で突っ込もうとするが、ネネが孫として頼み込み時間を稼ぐ。
石に取り込まれ、人々の悪意の願いと向き合っていたヨヨだったが、直後幸せな願いが届き始め、石は破壊される。しかし時すでに遅く、世界は元に戻らなかった。
魔力が少し戻ったヨヨは自分が帰れなくなる覚悟で、世界を元に戻そうとする。ヨヨを援護するオヨネの戦艦の攻撃やネネのおかげで、最後足りなかった魔力をアキが持っていたナオの形見を使って、世界を元に戻すことに成功する。
全てが終わり、ヨヨはタカヒロから報酬としてこっちの世界で良く食べていたカップ焼きそばを受け取り、魔法の世界へ帰っていく。