神谷 さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
感想
アルスラーン戦記
感想
そうそう!こう言う正統派っていうアニメ。
王道と覇道の違いを表したアニメというのは結構評価が高い。
三国志などでも出てきたが、仮想戦記ものを書ける人はなかなかいないですね。書いたとしてもよく分からないチグハグなものになってしまい、結局違いが分からない状態になってしまう。
なぜこうも仮想戦記ものを書くのが難しいかと言うとやはりどうしても曹操や劉備とキャラクターが被っちゃってそれに敵わないからなんです。
例えば王道と聞くと、劉備を思い浮かべてしまい、その辺でまず劉備を越えられないという話になってしまうのでそれは難しいと思います。
三国志はなぜ人気かというと主人公、ライバル、引き回し役の三役が揃っていてその三役がお互い役割を持って対立しているからであり、実はこれ、少年ジャンプや他の雑誌でも取り入れられている手法の一つなんですよ。
ということで、それを元に考えてみると主人公がアルスラーンで、ナルサスが軍師役。と言うことでそこのテンプレがある。
戦記物で大事なのが、主人公と軍師役の関係性が明確であることと軍師が軍師であることが明確であることなんですよ。
例えばナルサスが全然軍師っぽくなかったらそれは全然受けないですし、立場が逆だったりすると途端に面白くなくなる。
なので仮想戦記では必ず主人公と軍師格になる人になる人を描いているというわけなんですね。
そしてこういう作品にはリアリティも必要です。戦争とは何かというのを忠実描いていることで、戦争のリアリティというものを描ききっています。なぜかというと戦争はジャンケンと同じで、何でもアリだと何が出るのか分からなくなって面白くなくなるんです。例えばグーチョキパーで見ていて理論的にそれが実現できる状況じゃないと人はそれを理解しないんですよ。
ということでこの作品はそれを忠実に実行しています。それなので面白いというわけですね。