でこぽん さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
心に深く突き刺さる物語
たった今、最終話を見終えたところです。
ハッピーエンドになって本当に良かった。つくづく、そう感じる物語でした。
だって、この物語の第一話目は、胸が張り裂けそうなほどの悲しい内容だったのです。
人の心を無意識に読むことができる琴浦春香(ことうら はるか)。
彼女は、その能力のせいで友達ができませんでした。
心を読まれたくないので、誰もが彼女には近づきません。
友達だけでなく、両親も彼女から離れてしまいます。
でも、一人の少年、真鍋 義久(まなべ よしひさ)との出会いで、琴浦さんの人生は変わっていきます。
琴浦さんは、彼に心を救われるのです。
そして少しずつですが、友達が増えてゆきます。
もちろん楽しいことばかりではないけれど、どんなに辛いときも琴浦さんのそばには真鍋君がいます。
彼は懸命に琴浦さんを守りぬきます。
だからこの物語は、途中から明るい内容に変わってゆきます。
最初の頃は重苦しかった胸の内が、いつの間にか心地よくなっていきます。
真鍋君はバカな奴だけど、いつも純粋です。だから応援したくなるのです。
この物語は超能力を扱った物語のように見えますが、本質はそうでは無いようです。
孤独な人の寂しさ、辛さをしみじみと語った物語。
そして、孤独な人を救うのには優秀な頭脳も強靭な力もいらない。愛情と一途な誠意があれば、それでいい…。 そう語った物語のような気がします。
だから、琴浦さんの孤独な心は私達一人一人の心でもあり、そして私たちは、真鍋君のように誰かを救うこともできるはずです。
物語を見終えた後、そう感じました。