STONE さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
とりあえず簡単な感想
原作は既読。
いよいよ範馬 刃牙と範馬 勇次郎の戦いが目前に迫り、原作を読んでいた頃は
「いよいよ刃牙シリーズも終焉を迎えるのか」と思ったのがこの編w。
ストーリー上の位置付けとしては、本作は刃牙がビスケット・オリバを倒すことで、勇次郎と
向き合わせるための箔を付ける内容といった印象。
これまでのストーリーを見ると、最大トーナメントまでは刃牙が強くなっていく過程が
描かれていたと思うが、それ以降の死刑囚達との戦いや中国大擂台賽などはかなり群像劇色が
強くなり、刃牙以上にアクの強いキャラ達に持っていかれたため、刃牙の
ファイティングロード的なものが曖昧になったしまった感がある。
そのため本作は刃牙が再び主役としての強者感を得るための展開のように思えた。
実際、本作より登場した新キャラのJ・ゲバルの強さを見せつつ、そのゲバルに勝ったオリバ、
そのオリバに買った刃牙という図式が描かれる。
ただキャラの印象度ではオリバ、ゲバルの方が上だったような感じで、オリバに関しては
愛するマリアと込みでいい味を出していた感があった。
刃牙シリーズのファイターキャラは実在する格闘家、アスリートなどがモデルになっている
ことが多いが、本作より登場のゲバルは政治家であり、革命家であるチェ・ゲバラがモデルと
いう珍しいタイプ。
前作でのマホメド・アライの行動という形で、モデルであるモハメド・アリのリング外での
行動を紹介したり、勇次郎のアメリカ大統領もものともしない行動だったりと、個として
アメリカのような大国に対峙するような存在が原作者の板垣 恵介氏は「好きなのかな?」と
いう感があり、そういう点ではキューバ革命成功後もやがては次なる革命に参加するなど、
個として反米活動を続けていったイメージが強いゲバラは板垣氏にとってファイターとして
惹かれる存在なのかな?。
2022/06/07