nyaro さんの感想・評価
2.1
物語 : 1.5
作画 : 1.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 2.0
状態:観終わった
拷問に近い画面。水で薄めたストーリー。型になった演出。アニメ映画のワーストかも。
映画館に見に行かなくてよかったです。色んな意味で2時間耐える自信がありません。
特に映像ですね。私に芸術を理解するセンスが不足しているのかもしれませんが、私にはまったく理解できませんでした。と言うか見ていて辛くなります。生理的なものかもしれません。わざわざ見辛い色彩にしているとしか思えません。
音声も同様に過剰ですね。
設定です。一応SFにカテゴライズできると思います。「炎々」の設定の既視感はすごかったですけど、「炎々」の初見は「ヒーローアカデミア?」と思ったものですし、「ヒーローアカデミア」の初見の時は「新世界より?」とも思ったものです。初期設定の類似性を指摘しだすときりがないですので、そこはあまり気になりませんでした。(いや、こうしてレビューに書いているということはメタ的なひっかっかりがあったということですから、やっぱり映画を楽しむ上でのノイズにはなっています)
本作をみるとストーリーの構造はドラマを作る元が「未知エネルギー」ですが、これは何が由来でもストーリーに影響を与えません。誰かが開発した何かの暴走でもいいし、魔法でもいいし、日本沈没的な要素でも構いません。
誰かを犠牲にして今の現状を維持している、という話も無くても構わないようなストーリーでした。
単にピンチを気合いと根性でBL的な敵味方が解決する、というのを見せたいだけです。しかも登場人物に危機感をまったく感じません。一応BL的なシーンのためにいろいろありますけど。
この数年で見たアニメ映画の中で一番ひどい出来だったといってもいいでしょう。テーマ性やドラマ性がよく見るとあるのかもしれませんが、そこに行き着く前提で無理です。
そもそも画面を見るのが「人体の構造」として辛いという感じです。がんばって見続けたくても目がチカチカするし頭が痛くなってくるレベルです。拷問に使われたら何か自白してしまいそうです。
ただ、こういう画面に強い人「スプラトゥーン」とかやり続けられる人なら大丈夫かもしれません。
過剰な演出ありきで、30分で語れるストーリーを水で薄めたような映画だった、という印象です。要素は多いかもしれませんがテーマ性があるわけでもSF的センスオブワンダーがあるわけでもありませんし、ヒューマンドラマが単純なエモい要素をぶち込んでいるだけなので、本当に「希薄感」がすごかったです。本作は考察のしようがないと思います。ヒーローアカデミアから「ヒーロー論」「悲哀」「努力」「根性」みたいな要素を抜いて行くとこんな感じになる可能性はあります。
また、結末のBL的な結果ありきの脚本ともいえます。これは自分のスタイルから抜け出せなくなったクリエーターの末路といってもいいと思います。
思想的なこととか、私の考えということではなく、普通に評価してオール1です。現状では自信をもってアニメ映画ワーストと言えそうです。
22年8月 評価見直し中。極端な評価や感情的な部分を補正。初回見たときの印象と改めて旧作と比較したときの点数の補正など。
作画1は、生理的に見るに堪えないという意味です。ストーリーは類似性よりも内容の薄さで評価低めです。キャラはまあ…テンプレ感ですかね?