「犬王(アニメ映画)」

総合得点
70.9
感想・評価
71
棚に入れた
175
ランキング
1466
★★★★☆ 3.8 (71)
物語
3.4
作画
4.1
声優
3.7
音楽
3.9
キャラ
3.6

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ネタバレ

カカオ副担任 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

『犬王』の犬の字、横にしたら犬王に見えません?

そして王は友魚の琵琶の上部分を表している感じがしますね。
思い込みなら失礼。

最近では映像研、日本沈没で
お馴染みの湯浅政明が監督です。
出演する初日舞台挨拶によると、
なんとアニメーションの製作期間は半年だとか。
一方で、某ラジオでは倍の一年ちょいである発言。
どっちだよとツッコミたくなりますが、
どちらにせよこの独特なアニメーションを
短期間で制作できるのは、湯浅監督ならではだと思います。

後で分かったことなのですが、この作品のタイトルになっている犬王
確かな証拠はないものの当時実在した猿楽能の名手なんだそうです!
そんな謎の能楽師に「実はこんな物語があったんじゃないか?」と
妄想を膨らませて一本にまとめ上げたのがこの作品、犬王というわけです。

謎が多い人物なので、犬王が上演する演目はやりたい放題。
現代に通ずる常識に囚われない当時の人にとって斬新な演目の数々は
少なくとも、私の知っている能ではなかったですね。
特に印象に残ったのは終盤の演目『竜中将』。
何故こんな素晴らしい演目が歴史に残らないんだッ!と
感情が表に出そうなぐらい美しい演目でした。
是非このシーンは劇場で見て頂きたいです。

本作ではいくつかの演目があるわけなのですが、
その演目を見るたびにアヴちゃんの存在感を思い知らされます。
恐らく、アヴちゃんにしか犬王は演じられないでしょうね…
平家物語の世界にアヴちゃんの歌と声が違和感なく溶け込んでいるんですよ。
『独言』ではそれが顕著に表れていてオススメです。

本作のストーリー構成をどっかで見たことがあるなぁと思ったら
ボヘミアンラプソディーに似ていますね。私は普通上映で視聴しましたが、
ボヘミアンラプソディー同様轟音上映で見たらもっとこの作品を楽しめると
思いますので、もし見られる環境であるなら見ることをオススメします。
6月4日 終

{netabare}
エンドロールで助成として文化庁が記されていましたが、
足利の犬楽禁止令で相対的に能の印象を著しく悪くしている
本作を見てどう思ったんでしょう…{/netabare}

投稿 : 2022/06/04
閲覧 : 207
サンキュー:

8

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