てとてと さんの感想・評価
3.3
物語 : 2.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
90年代末のギャルゲーOVA全6話
食堂でバイトする男女のラブコメ。ツンデレというか素直じゃない系ヒロインと、乙女チックで奥ゆかしい系ヒロインの、主人公を巡るもどかしい恋の紆余曲折を描く。
【良い点】
ダブルヒロインのラブコメとして素直な王道。
90年代以前の古く素朴な感じはむしろ好ましい。
最初は主人公とケンカして以降もケンカしながら徐々に惹かれ合うあずさちゃん、主人公にピンチ救われて以降密かに慕っているつかさちゃん、恋するヒロインふたりの微笑ましいラブコメ感や、すれ違ったり想いが届かない切なさなど、ラブコメとしては至って真面目な内容。
「WORKING!」みたいな、バイト先舞台の日常コメディー寄りの雰囲気も良い。
サブキャラに可愛い女子多く、研修旅行にかこつけて肝試しやったりと楽しい話多い。
ヒロインたちの可愛さも申し分ない。
作画は古いが自分好み。あずさちゃんは「BLUE SEED」の藤宮紅葉ちゃんに若干似ている?
つかさちゃんのコスプレも可愛い、他女の子たちも好みのキャラデザ。
水着の胸元の描き方が肉感的で健康的なエロスだったり、ギャルゲーアニメとしては00年代のTVアニメの多くよりも綺麗。
楽曲は歌い手が素人ぽいが好ましい。
古き良きギャルゲーな感じ。
【悪い点】
ラブコメとしてはテンポが悪く間延びしがち。
主人公とヒロインズのもどかしい恋模様は良いが、6話しかないのに長期放送みたいな悠長さ。
ドラマチックな見せ場が殆ど無く淡々と進行。
鈍感主人公の陰でヒロインズが延々曇る展開、ラブコメとして真摯かもしれないが、やや面倒。
通して3時間弱の連続ストーリーとしては内容が薄い。
主人公に主体性が無く魅力が薄い。
ギャルゲー主人公としては普通だけど、ラブコメとして主体的なアクションが皆無なのは主人公失格。
ダブルヒロインのラブコメとしては終始一方に傾き過ぎている。
終始勝敗が明らか、三角関係ラブコメとしての波乱が殆ど無い。
つかさちゃん奥ゆかしすぎて殆ど見せ場なし、恋に恋する地味な子な印象を拭えず。
最終6話が詰め込み過ぎで微妙。
恋模様を一気に進めてくるが積み重ね不足。
ダブルデートでメイン組くっ付けるために、負け組が犠牲にされるかのような展開がイマイチ。
主人公の主体性の無さ、つかさちゃんへのフォロー皆無など、すっきりしない。
他にも、これまで殆ど空気だった脇役のドラマに尺割きすぎ。
実は男装していて女の子だった!とか、実は男に惚れてたのに~、とか、どうでもいい。
【総合評価】3点
ギャルゲーアニメとして大筋は好ましいんだけど、ラブコメとしては凡作。
3時間弱の長編として見ると満足度はイマイチ。
とはいえ評価は悪い程ではない「普通」