ウェスタンガール さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
ネバークライ、ウルフ
そう、ホロは嘆くのを止めて旅に出るのである。
そんな心情をストレートに歌い上げる清浦夏実さんのオープニング曲、『旅の途中』の哀愁漂うメロディも良いのだが、何といってもエンディングが素晴らしい。
リンゴ日和 『The Wolf Whistling Song』のレトリックが効いたリリックは、さすがイギリス出身の方と言うことで、いわゆる謎かけ歌(リドル・ソング)の体裁を取っているようだ。
マザーグースのような言葉遊びが楽しいのだ。
そして、Howling(遠吠え) ではなく Whistling(口笛え)と言うところにホロらしさを感じる。
楽しげな口笛は、寂しさの裏返し。
虚勢を張る“ 賢狼”の悲しみが良く表されているように感じるのだ。
そして、それにぴったりとマッチした調べと歌声である。
山下太郎&noeさん、GJです。
ちなみに、“ゼーガペイン”のエンディングテーマ、『リトルグッバイ』も彼らのお仕事だそうで、機会があれば是非^^。
豊穣の神であったホロの旅路は、『旧約聖書』を紐解くまでもなく、知恵と、何より愛の木の実であるリンゴを齧りながら、北へと向かうのである。
北欧神話の故郷、オオカミが本来の意味で「大神」として恐れられた地へ。
因みに、同様の神話が存在する日本においては、概ね豊穣神の地位はキツネが乗っ取っている。
ホロのキャラデザ、キツネっぽくないか?