「うたわれるもの 偽りの仮面(TVアニメ動画)」

総合得点
66.1
感想・評価
540
棚に入れた
2725
ランキング
3031
★★★★☆ 3.7 (540)
物語
3.4
作画
3.7
声優
3.8
音楽
3.7
キャラ
3.7

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ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

今さらと今こそとの天秤

ゲーム未プレイ

1期2期3期とある内の2期めで私にはこれがお初。名前は聞いたことあり地上波再放送ということでとりあえずパクリ。
もとはエロゲらしい、いやいやプレステっす、同人ものっぽいよね、等々は後から聞いて事前情報なしで突っ込んだ全25話。ぱっと見『和ものファンタジー』珍しいジャンルですし中世ヨーロッパ風味の量産型に食傷気味な人には良い箸休めとなりえましょう。


記憶を失くした状態で目覚めた主人公ハク(CV藤原啓治)が傍らにいたケモミミ少女クオン(CV種田梨沙)と旅をする基本線。道中、仲間(大半が娘)が増えていく“導かれし者たち”方式でして、マーニャとミネアというかマーニャとマーニャみたいな踊り子二人組が加わってハーレムが頂点に達する感じ。風景はDQ11ホムラの里みたい。3のジパングに置き換えても通じそうです。公称『和風ファンタジーRPG』の世界観ってそういうことなのでしょう。
それで感想ですが、悪くなかったんじゃないでしょうか。。。ポイント2点。

 ①2000年代アニメを2015年(放送年)にやってみた
 ②けっこう真面目な気がする

好意的に見てます。
ゲームシナリオをまんま踏襲してるかわかりませんが、全25話のストーリーラインにまとまりがあります。冒頭シーンでシナリオ重視を匂わせてんのにほぼ1クール丸々を日常劇ですから↓

 「あれ!?まあいっか…これはこれで、はいはい」

当初抱いたモードを切り替えなきゃと喉元過ぎた頃にきちんと回収。一本取られました。
それで①②に戻りまして、これは2022年の今だからこそ新鮮に感じ得たことかもしれません。


①2000年代アニメを2015年(放送年)にやってみた

 自称そんな本数観てない私からみても15年くらい前の佇まいを感じます。初版は2002年リリース。本編はそれから13年を経ての新作に該当しますが、アップデートした部分と世界観を重視しそのままにしてるようなところ両面があったものと推察されます。

{netabare}・ケモミミ祭り⇒といってもデコイ設定の伏線だが…
・語尾が変な娘定期⇒「~かな」で締めるクオン穣 
・しいたけ目シャキーン⇒狙ってやってる現在と違い濫発
・見せ場は3回繰り返す⇒アニメというより昔の香港映画みたいで好き
・風呂場での湯気⇒現代のやっつけ仕事と違い自然に隠そうとする心意気を感じる{/netabare}

いづれも今だと古臭く感じるかもわかりません。僕らニューカマーにとっては新鮮。令和の高校生が昭和歌謡楽しむ感覚に近いかも。


②けっこう真面目な気がする

 前半困ったのがアバンの把握。ストーリーものっぽいのに前回の話と繋がらないのです。ゲーム出身らしく単発エピソードを重ねてそのうち繋がるみたいなもんかもしれませんが本当に難儀でした。告白すると8話くらいまでは毎回寝落ちして断念しかかったほどです。
ちなみに女性陣の名前はほぼ憶えておりません。

{netabare}で本題。けっこう真面目だと思います。
ちょうど2クールあるうちの半分で作品の雰囲気が変わりまして、一粒で二度美味しい。というよりも1クールかけて他愛もないハーレムテイスト日常劇でわちゃわちゃしたからこそ、後半の展開をもって“かけがえのない日常”が浮き上がってくる仕組みだったと捉えてます。{/netabare}


まとめると…
掴みは“和ものファンタジー”の希少性。新鮮に見えるオールドスタイル。サブタイトルもきっちり回収するストーリー展開。このへん引っかかりあるようでしたらどうぞ!
あ、そういえば1期未体験でしたね、私。あまり気にならなかったけどどうなんだろう!?



※ネタバレ所感 

■けっこう真面目なおかわり

 リアタイよりも今(2022年現在)だからこそ趣深いと思うのは私だけ!?

{netabare}1クール丸々使った日常回から急転する後半は迷子になりがち。
歴史の渦に巻き込まれる主人公のキャラもわりと平々凡々。
三国無双劣化版みたいな戦闘シーンはまぁファンタジーですもんね。

冷静にみると足を引っ張る要素に事欠かないのだがちょっと待ってほしい。

ヤマトの敵さんは占領地の住民(捕虜)を徴用して最前線に兵として送り込んでました。ちょっと前ならスルーでしたけどこれ実際ロシアが現在進行形でやらかしてることですもんね。文献等で知識として知っていても目の当たりにすると普通にドン引きます。
バトルそのものは面白くないのに、用兵しかり兵糧庫狙う作戦合理性しかり、納得感はある。

最終的には巻き込まれた主人公が意思を固めての俺たたエンドに言いたいことありますが、世が世で平和なら昼行燈で暮らせたのになー、と日常の尊さを感じさせてくれたのは冗長な前半1クールあってこそ。あざっす!{/netabare}

“自分らしさ”“自分の意志が大事”

国民的アイドルグループがその人だけの花を咲かそうみたいなヒット曲飛ばしたのが20年くらい前。でもそれって平和が担保された世だからであって、いざ有事になれば、そうは言ってもしょうがないじゃん、やらなきゃダメじゃんという価値観になりますわな。願わくばそうなる前にやれることをやっとく。普通なら平時に準備するもんさね。



視聴時期:2022年1月~2022年6月 地上波再放送

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2022.05.29 初稿

投稿 : 2022/05/31
閲覧 : 412
サンキュー:

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