テングタケ さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
川崎市民歓喜
ハッパ決めてバーサクする女忍者のお話。
絵柄は可愛らしいけど、みんな同じ顔に見える。隻眼の女の子だけ目立っていたので、他にも隻腕とか隻脚とか出せば差別化できたかも。フリークショーになってしまいますが。
主役の女の子は、視力がいいから忍者部隊にスカウトされるけど、ほとんど意味がなく、ペロッと舐めて「この味は!ウソをついてる味だぜ!」という特殊能力だけ役に立ってました。
制限時間のある透明化クリームを、女子高生が全裸に塗りたくって敵組織に潜入するという美味しいシチュエーションがありますが、すんなり成功して何のハプニングもサービスも無し。スタッフは無能か!不能か!
敵組織の幹部がプリキュアの敵のようにゆる~い感じで(ラスボス除く)、主要キャラは全て女の子で、師弟関係で百合百合してるだけのシーンが続き、前半はかなり退屈でした。ですが、終盤になって裏切りや隊員の脱落が続くシビアな展開になると俄然面白くなります。まあ予想通りの予定調和で終わりますが、その頃にはまあそれでもいいかなと思えるようになります。
そして本作の白眉は、私の地元川崎が舞台になっていること。身近な場所が出てくると嬉しいですね。特にエンディングや本編中に何度か出てくる歩道橋は「ここ何度も通った!」とテンションが上がります。駅前や商店街、扇島、枡形山の描写もいいですね。せっかく扇島を出すのなら、あの特徴的な海底通路も出して欲しかったです。逃げ場所のない長い通路で挟み撃ちにされたりしたら、すごく盛り上がりそう。
ラストの記憶消去の下りはかなり唐突でした。そこまでに、将来本人がやりたいことと月影への想いの板挟みみたいなことをじっくり描いていたら、もっとドラマとして盛り上がったのに。最後すれ違うのもどうかな~。そこにいたんかい!NGOで活躍しているところがちらっと映るぐらいでよかったなあ。
まあともかく、地元を描いてくれたことで好感度が上がりました。川崎市民にはお勧めです。