「映画大好きポンポさん(アニメ映画)」

総合得点
80.5
感想・評価
202
棚に入れた
640
ランキング
458
★★★★★ 4.2 (202)
物語
4.3
作画
4.3
声優
3.9
音楽
4.0
キャラ
4.2

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ネタバレ

戸愚呂(青春) さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:----

アニメ大好き戸愚呂さん

「戸愚呂さんが帰ってきったぞー!」
青春を追っかける旅から帰ってきました。現在進行形で青春追っかけてます。

時に、人生というのはそう都合よく編集できるものではないですよね。ただそれは過去の編集ができないだけで、現在を編集して未来を作ることはできますよね。つまりそういうことです。そういうことです。

映画制作を題材としたアニメ映画な訳ですが、「切る」ことと「繋げる」こと。
この作品は、そんな人生における編集みたいなことを考えさせる。そんな作品でした。

{netabare}
「繋げる」という意味ではやはり印象的なのは作中作品と作中の世界、そして現実世界とのリンクです。

作中作品の「マイスター」と、この「映画大好きポンポさん」という作品の繋がり。
監督ジーンと、俳優マーティンがマイスターで演じる人物が重なる描写など、いたるところが繋がってました。
ジーンがこの「マイスター」という映画は誰の為の映画なのか、という問いを自分の答えに「繋げた」後、この作品の芯がグッと固まったように感じます。
こういった繋がり、リンクが際立つ本作ですが、これが現実世界つまり、視聴している私達のリアルまで連なってます。

実際にこのポンポさんという作品の本編が90分であること、新人女優、新人監督のナタリーとジーンが声優経験のない俳優が担当しているということ。
こういう作品とリアルの繋がりがあるおかげでより一層、視聴者の背中をポンと押す手の力強さが、作品の説得力が増しているんだと思います。

「繋がり」という観点でいうと、「ポンポさん」って1番何かを繋げてる存在なんですよね。そういう意味でもやはりこの映画のタイトルはポンポさんなんだなぁと思います。

「切る」で印象的なのは、脚本になかった雨のシーンを文字通り「切る」ところですね。このシーンは監督ジーンにとっても物凄く思い入れのあるシーンのはずなのですが、それすらも「切る」選択が必要なんだと。
演出も相まって、これにより「切る」の意味に相当厚みがでましたね、、。

俳優陣の起用は割れるとこなんでしょうね、難しいところですが本作品においては納得いくかなーと。
むしろリアルとの繋がりという意味で言うとこの起用は必要だったとさえ思います。
こういうのもある意味切って繋げるってことなんでしょうね。。
{/netabare}

◾️まとめ
「人生の編集」という言葉が色んな意味でピタッとくる作品でした。
映画制作を通して、夢を叶えるために「切る」ことの必要性とその重みを、そして「繋げる」ことの強さと広がる世界を。
作中作品、本作品、そしてリアルを巧みに繋げてくれるおかげで、その繋がりを伝って心にスッと沁みる映画でした。

私の「人生」という作品のフィルムには、このポンポさんという作品は切らずにしっかりと繋げておきたいと、そう思わせる作品でした。

いや、実にいい青春を観た。
この映画、大好きだぞ。

◾️余談
約4年振りのレビュー
この作品が「書きたい」と思わせてくれたのは間違いないです。

投稿 : 2022/05/22
閲覧 : 160
サンキュー:

13

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