てとてと さんの感想・評価
3.0
物語 : 2.5
作画 : 3.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 2.5
状態:観終わった
平城遷都1300年記念作品な26分のOVA。ラピュタ的なボーイミーツガールだがイマイチ
28世紀の未来の奈良を舞台に、修学旅行に来た少年と、何故か追われる少女のボーイミーツガール?
【良い点】
サイバーパンクな乱雑さのある奈良の独特な雰囲気。
ネオサイタマならぬネオナラ的な?
やたら鹿推しで乱雑未来都市を鹿が爆走するシーンなど、独特なシュールさがある。
話の基本線はローマの休日?というか天空の城ラピュタぽい(序盤の逃亡シーンやドーラ一家ぽいのは明らかにラピュタ)、少年少女のボーイミーツガール活劇として最低限の王道は押さえている。
CG作画のクオリティーは高め。
アクションシーンは中々良かった。
【悪い点】
サイバーパンクと奈良の風情の相性が悪い。
趣味の悪いディストピアSFのようだった。
そこが持ち味かもしれないが、奈良の良さをアピールする点では裏目。
王道ではあるが、最低限のテンプレでしかない。
キャラクターの掘り下げや交流の深みが乏しく、脚本に動かされている感じ。
特に九州弁の主人公は状況に流されるままで主体性が無い。
多分ラピュタのパズーとシータが元だろうけど、冒険の浪漫も恋のときめきも底が浅い。
また、ヒロインが敵に捕まって暴行されるシーンに無駄尺割いている。
そんな暇があるなら主人公と少しでも交流させるべき。
ヒロインが何者なのか?なぜ追われているのか?
等の根幹に関わる説明がほぼ皆無。
枝葉な部分かもしれないが、結局よくわからないストーリーという印象。
ヒロインのキャラデザも微妙。
CGのキャラデザが垢抜けない。
主人公がときめく描写が古臭い。
【総合評価】3~2点
超劣化版ラピュタ。
30分弱ならばまぁまぁ見られるけれど、あまり魅力を感じなかった。
評価は普通寄りの「悪い」