螺旋常連からくり剣豪 さんの感想・評価
2.0
物語 : 1.0
作画 : 1.0
声優 : 3.0
音楽 : 4.0
キャラ : 1.0
状態:観終わった
修行僧向けの虚無アニメ
マガジン原作のラブコメアニメ。赤ちゃんの取り違えから始まるストーリーという触れ込みですが、この時点で突っ込める。
エリカの育ての親は金持ちなのであんな一般人の通うような病院で赤ちゃんを摘出したりはしないと思います。
まあ、狙って描いてるだろうこの作品にこんなこと言うのも野暮かもしれませんが。
良い点
ヒロインのヴィジュアルやキャラクター。
とりわけエリカのキャラはすっきりしていてそこには好感が持てる。
主題歌
話自体は取っ付きやすい(面白いかは別)。
ぶっ飛んだ設定はギャグとしてなら見られるか。
悪い点
設定に無理があり過ぎる。大昔のぶっ飛んだ少女漫画を再現したような荒唐無稽さ。
2話時点で作画や絵コンテがすでにかなり怪しい。
ニセコイやらんま、かぐや様、五等分など、他作品から寄せ集めたような既視感ある設定が多い。主人公のガリ勉設定、貧乏設定、主人公とエリカとの許嫁設定など。
3話まで観ました。
観る価値すら無いとか、そんな致命的なクソアニメではないですが、面白いかと言われたら微妙ですね。普通。
キャラクターは独自性に乏しく、主人公の海野凪はかぐや様の御幸から貧乏とガリ勉以外の個性を抜き取った感じ。ヒロインのギャル、エリカは前期の着せ恋の海夢と比べて魅力で大きく劣ります。しかもばえることに固執し過ぎててそこがちょっと怖いです。
主人公の義妹かつエリカの妹はちょくちょく兄に毒を吐くブラコンという設定的に俺ガイルの比企谷小町っぽいし、主人公のライバルである瀬川ひろは四宮かぐやのプライド、実力の高さと由比ヶ浜結衣の天然さと一途さを掛け合わせたっぽいキャラクターですかね。
ストーリーもこれだけの豪華な素材の割に地味。テスト対決という五等分やかぐや様でも散々観たような展開されてもなぁ……しかもあれらと違って見せ方が普通に下手で盛り上がらない。
エリカと主人公のルームシェアシーンも序盤は互いに干渉を避けていたのもあっていまいち。エリカが自撮りばかりに拘るのもつまらなさに拍車を掛けています。
最近オリジナリティに乏しく、乏しいなりに組み合わせを工夫すれば良いものを、その調理も下手くそな凡作が増えた気がします。
4話
瀬川ひろ、海野幸回。Aパートは勝負に勝った凪からひろへの告白。Bパートは実の姉妹である幸とエリカの仲を凪が唐揚げ作りを介して取り持つ話で構成されています。
今回の話はどちらも別段悪いわけではなく、特にBパートの幸とエリカが共同作業を通してぎこちなかったところから次第に仲良くなっていくエピソードは素直に良いと思いました。
作画はまあ相変わらずですが、あまり動かさなかった分酷い崩れ方はありませんでしたね。
しかしながら、今までの凡庸さと比べて2割増くらいの面白さといったところであり、神回と呼べる程ではないとは思います。今後の展開次第では持ち直せる可能性はまだまだあるかもしれませんが……。
5話
瀬川ひろ、天野エリカ回。学園生活がメインです。
ひろの趣味であるご朱印帳集めの件についてはにゃんさんが触れていますので深くは語りません。趣味なら敬意を持って集めているとは思うので、わたしはこの件については肯定派です。
4、5話のエリカの反応を見るに前通っていたオル女では苦い思い出だらけで、そうした経験があってかキラキラした見た目に反して彼女はかなりの人見知りなようですね。
共同生活の中でそんな部分を汲み取ってきた凪がエリカの前で泣いてしまったひろについて誤解し、エリカをフォローしようとしてそれで彼女が照れたりするのがラブコメしてたり、ひろの加速する負けず嫌いもあって一応楽しく観れた回ではあります。
ただ凪が、エリカが許嫁のことをひろに暴露しないように彼女たちを尾行する展開が長々と続くので、構成としてはややグダっている面が見られました。
モブを含めた全体的なノリはなんだかおさまけっぽいです。不快ってほどではありませんが。
6話
凪とひろがエリカに勉強を教える話と、エリカがひろを自宅に招く話で構成されています。Aパートでエリカがひろと凪の関係を取り持つキューピットになろうとする展開がありますが、ひろがマウントを取るだけの結果に終わりました。その後も凪に対してひろがマウンティングしてくるだけなのでかなり微妙でした。
エリカが自宅へひろを招くシーンはギャグに特化していました。裸の凪がコソコソしたりとか誤魔化すのが下手過ぎるエリカが見どころですね。
不審者の侵入については、金持ちのくせにセキュリティガバ過ぎ。エリカが身代金目的で攫われるリスクはそれなりにあるだろうし、他でもないエリカが危険を顧みない軽はずみな行動でそういうリスクを増やしてしまっているのもあって、SPなどを配備しないのは違和感しか無いです。
ひろの家にエリカと凪が行った時のひろの親の凪への対応もすごく陰湿で気分が悪い。あんなクソムーブは娘のひろの品位も疑われるのでやるべきではないです。最後のシーンだけは辛うじて良かったですが……。
7話
遠足回だけど盛り上がりに乏し過ぎて感想があまり出て来ない。Aパートの凪とひろの帰宅シーンはまあ良かったんですが、 Bパートの遠足が虚無。松岡キャラがエリカとイチャイチャして、凪はひろと御朱印帳集めしただけです。凪がやたらとエリカを気にかけるシーンがありますが、最後はいつもの軽いドタバタで写真を撮って終わりました。
エリカの行動が軽率なのは相変わらず。エリカの過激なファンであるユウマが来るからって、最初はセキュリティ的な問題があって乗り気じゃない彼女が一転して遠足に行きたがる理由が分からない。ユウマの狙いであるエリカがのこのこ来たら彼に餌を与えるだけで逆効果でしょ。実際、ユウマがエリカがいないと発狂して暴れるようなキャラじゃないのもあってエリカのチグハグな行動の説得力の無さは一級品です。しかもセキュリティ気にする割には自撮り写真撮りまくるし、エリカってフィクションと考えても考えていることと行動が矛盾だらけで、人間味が無さ過ぎて怖いです。
最新話まで
2クールもやっておいてあまりに進展が無いのでレビューはしていませんでしたが、最新話があまりにも致命的だと思ったので書いておこうと思います。
これまでの話を見る限り、どれもこれも中途半端でキャラの関係性が本当に進んでいません。そのせいで印象に残るものが少ないです。思っていることを口に出すことが多い幸はともかく、ひろとエリカが凪についてどう考えているのか、多少の変化はあれ初期印象からそこまで変わっていないのが停滞感を与える要因になっているように思えます。
19話は話の核心について触れる回でしたが、エリカの描写が致命的過ぎて幸ルート以外もはや考えられない物語の構成になってしまいました。最終的に主人公以外の他の人が好きでした、でも目鯨は立てませんがこれはそういう次元ではないです。ろくに関係性が進展してないくせにエリカが凪を行方不明になった兄の代用品にしているかもしれない、という描写なんて悪手の極みみたいなものです。上げて下げる描写にもなってない。
しかもこんな有様なのに話はいきなりエリカの兄の捜索にシフト、迷走まで始まりました。
エリカの兄への想いを強調するにしてもそんなに兄を想うならエリカはなぜ捜索届を出したりはしないのか、などのガバな部分もありますし、正直言って観ていて苦痛というのが本音です。
全話視聴しました
……他の方が言っている通り、話がろくに進まないまま終わりました。エリカの兄や恋愛関係の進展も何もかも投げ出しています。原作未完だから多少はしょうがないにしても、24話もあるのだから盛り上がる展開は見せて欲しかったです。