camuson さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
印象度:85
本作品は2009年秋のフジテレビのノイタミナ枠で放送されています。
フジテレビの資本が結構入っているようで、福井アナも実写で登場します。
実写と手描きを融合した実験的な作品で、
主役の顔が、シーンによってその声を当てている声優の顔(実写)に切り替わります。
空中ブランコという作品自体は、ドラマや舞台等、
すでに他のメディアで展開されている有名作品なので、
こういった一風変わった企画を織り込んだことは非常に良かったと思います。
同様の企画が他の作品で成立するとは、とても思えず、
機を逃さずに実現したことを評価したいですね。
サイケデリックな色彩が特徴的ですが、
現代人の精神の病がテーマなので理由が付きますし、
このまがまがしい色調がベースにあるので、
実写と手描きの不連続がさほど気になりません。
主役の伊良部を大・中・小の3つのキャラクターに分割したのも、面白いと思いました。
いろいろと新しいアイディア、試みが盛り込まれていて、
創っている人たちも、その過程がさぞ楽しかっただろうと思います。
全11話の中で一番好きなのは、第2話の櫻井孝宏の回ですね。
最後の台詞は心にじんと響きました。
この回を見て購入を決めたのですが、最後までこれを超える回はありませんでした。
とはいえ、各話、ハズレはないと思います。
オープニング、エンディングは両方とも電気グルーヴの曲で、
特に、話のオチから爽快感のあるエンディング「Shangri-La」、
次回予告の流れがいいですね。
電気グルーヴは特に好きというわけではありませんが、
うまく使ったものだなと思いました。
特典映像として、定番の声優によるコメンタリーがないのですが、
本作品こそ、顔を出して演じた声優の感想が聞きたかったですね。
その代わりに、声優によるちょっと恥ずかしい朗読があるのですが、
これは逆にいらなかったです。