セシウス さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
エロゲの映画化
原作ゲームはその昔プレイしました。最終章まで見ての感想です。
原作では3つあるルートのうち一番長くて一番難解な(それ故か当時人気がなかった)ルートですね。このHF編が劇場版としてアニメ化されるということでちょっと不安がありました。というのも元々エロゲだった作品がアニメ化される時は18禁シーンが削除されることが多いからです。これまでアニメ化された「萌えのセイバールート」と「燃えの凛ルート」はそもそも18禁シーンが蛇足そのものだったのでカットされても全く問題ないと思いましたが、「グロ鬱の桜ルート」は、メインヒロインの人格を描写する上で18禁シーンは必須だからです。
結論から言うとやはり18禁シーンはほぼほぼカットされていたので、ヒロインの描写が原作より少しパワーダウンしていました。
また、サブキャラに関する描写も原作からカットされたシーンが多くやや不満が残りました。原作コンプリート済の私でも情報不足に感じたので、アニメから入った人やHFしか知らない人は不可解なシーンが多かったのではないでしょうか。
メインヒロインをはじめ声優さん達の演技は素晴らしかったと思います。今回は日常シーンはとても少ないのですが、そんな中でも各キャラクターの心情をよく表現できていたと思います(特に桜と凛)。
作画は凄かったです。バトルシーンが超絶派手かつ長いです。自宅視聴ですがポーズするタイミングがとれずトイレにいく暇がありません。音響も凄い迫力でした。この辺はさすが劇場版ですね。
原作ファンとしてはここまで凄い作画にしなくても良いからもう少し尺をとって各キャラクターを描写して欲しかったです。特にイリヤとライダーは原作ではメインヒロインを食ってしまうくらい印象的だったので少し残念でした。そういう意味では今作は桜にちゃんとスポットライトが当たっていたとは思います。
なんだかんだ15年くらい前のエロゲを最後までアニメ化してくれたのだからよかったと思うべきなのかもしれませんね。