「86-エイティシックス-(TVアニメ動画)」

総合得点
83.8
感想・評価
665
棚に入れた
2255
ランキング
313
★★★★☆ 3.9 (665)
物語
3.9
作画
4.1
声優
3.9
音楽
3.9
キャラ
3.8

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ネタバレ

プラ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 2.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

戦争であぶり出される人間の負の側面

作品中の時代は星暦 21XX 年となっているが、舞台は地球っぽいし、だいたい現代から 100 年後くらいであろうか。ある一国が国際条約を使用した AI 搭載無人兵器が暴走して、近隣諸国を圧迫している、という世界設定だと思われる。


1 クール目はサンマグノリア共和国のお話。主人公はレーナという着任したての若い女性将校。この共和国は「平和ボケ」した白肌銀髪蒼眼の人種(=白人)のみが生活している国である。人種差別が横行しており、それ以外の人種は家畜同然の扱いである。

近隣のギアード帝国が作り上げた AI 搭載無人兵器=レギオンと交戦中である。帝国自体はすでに滅亡しており、暴走した兵器と戦闘している。しかし、戦争中でありながら軍部は平穏である。なぜなら、レギオンは 2 年の寿命だとされているからである。(仮にそうだとしても、国家を守る軍隊として、想定が甘すぎると思うが・・・)
それらに対して、共和国は「無人機」で応戦している。といっても、これは国民に報せているプロパガンダで、実際は家畜同然の白人以外の人種を乗せたうえで特攻させている。なんて外道。

レーナはその歪んだ構造を何とかしたいと思う、軍部の中でも異端な存在である。おそらく、同じ軍人であった父親の意志を引き継いでの事であろう。
レーナは最前線部隊の指揮官に任命される。
最前線は86(エイティシックス)と呼ばれる人種で部隊が組まれている。レーナは、彼らと打ち解けようとするも、拒絶される。当たり前である、自分たちを迫害した人種なのだから。
さらに、戦場の残酷な現実をレーナに突きつける。レギオンに脳を回収されないように、戦闘不能になった者たちを味方が銃殺する・・・同部隊で、その役目を担っている、いわばキャプテンのような存在がシンである。

シンには戦う理由がある。兄の脳が敵の AI システムに取り込まれてしまい、それを成仏させてあげるという目標がある。シンは兄に「再会」するため、レギオンの声を聴くという特殊能力を使って、数々の戦闘を乗り越えて、レギオンを撃破していく。その途上で 500 人以上の仲間を失っており、その仲間たちの意志とともに戦い続ける。外から見れば戦闘狂である。
レーナの必死の訴えに応じ、最前線部隊の人間たちも徐々に心を通わせはじめる。ただし、彼らは死ぬために戦う運命は変わらない。

最後に残ったのはシンを含めて 5 人。無数のレギオンに蹂躙される未来しかない中、5 人はいつも以上に死を覚悟して戦い続ける。レーナも軍規に違反しながらも、彼らと一緒に共闘する。絶望的状況を打開し、最終的にシンは兄の成仏という役目を果たす。

自身の使命を果たしたシン、そして仲間たちは、人生で初めての自由を手に入れる・・・束の間ではあるが。レーナと交信できる範囲外のその先へと歩を進める。レギオンの偵察部隊を避けながら先へ先へと進み続けるも、物資の支援もない状態であり、いよいよ物資が底を尽きる。

生きるも死ぬも明日はない状況で、新たな強敵が現れる。シンの兄以上に殺意に満ちた「声」が聴こえた。しかし、勝てる術もなく・・・・5 人の自由の旅路はここで途切れてしまった。


2 クール目はいったいどういう展開になるのだろう。5 人は生存しているのか?レギオンは壊滅できるのか?

投稿 : 2022/05/03
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サンキュー:

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