てとてと さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
記憶を代償にするロボットで戦う、姉弟の絆。全1話21分34秒のロボットアニメ。
フジテレビ「フジバラナイト SAT」枠にて放送された
オリジナルアニメ。
【良い点】
大筋のプロット、ストーリーは良く出来ている。
適正者しか乗れない、人類の危機を救えるのは謎のロボットだけなど、ロボットアニメの王道を色々押さえている。
王道は別に悪いことではない。
むしろ短い尺で王道の調理の仕方は上手かった。
「革命機ヴァルヴレイヴ」めいた記憶代償にする設定もストーリーに巧みに活かせている。
主人公とヒロインは実は…とキャラドラマに繋げていた。
姉と弟というのも珍しくて良い。姉弟愛は尊し。
会話のやり取りでキャラ間の関係性や設定などの情報開示も手堅く、
ストーリーが分かり易い。
兄貴分パイロットなど主要キャラの人となり、兄貴分と黒幕女性研究者の関係とか、短い尺で最低限の情報は出ている。
兄貴分は中々良さげなキャラだった。
ラストかなり強引ご都合主義ではあるものの辻褄は合っている。
大人たちの意味深な計画匂わせ、続きが気になる引きも悪くない。
作画は綺麗でヒロインのキャラデザは好み、メガネっ娘。
ロボットデザインはともかく、過去作の踏襲とはいえ戦闘シーンの外連味も申し分ない。
ロボットバトルよりも、主人公ヒロインの組手アクションの方が気合入っていた。
脚遣い描写など凝っていた。
【悪い点】
如何せん尺不足でキャラの交流掘り下げが弱い。
大筋は良いのだがドラマに積み重ねが薄く余韻に乏しい。
姉妹の交流や絆は分かるけれど、ダイジェスト。
姉弟愛も感情揺さぶられるには弱い。
22分弱しかないのなら、もっとふたりの交流に集中すべき。
大人たちの思惑とか削っていい。
姉妹の置かれた状況はかなりドラマチックなだけに勿体無い。
ヴァルヴレイヴ16話「マリエ解放」はかなり泣かされたけれど、
本作は淡泊。
折角の記憶代償な悲劇性をダイジェスト、勿体無い。
ロボデザインや戦闘シーンは及第点だけど、独自の見所は少ない。
【総合評価】4~5点
TVアニメ1話分しかない割には悪くない内容のロボットアニメ。
このプロットで1クールせめて90分あれば割とお涙頂戴も狙えてそう。
評価は良い未満だけど好意的「普通」