くたあと さんの感想・評価
3.2
物語 : 1.5
作画 : 2.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
「生きることを諦めないで!」可憐な戦姫たちが我が身を省みずに歌って戦う感動作。のはずが
オリジナル原作。
時代は近未来?「ノイズ」と呼ばれる正体不明の敵に恒常的に襲われている日本。古代より伝わる<聖遺物(シンフォギア)>に秘められた力を歌によって引き出す能力を持つ少女<戦姫>たちが、いろいろと犠牲にしながら献身的に戦う姿を描く作品。
あまりネガティブなレビューは書きたくないのですが、不本意ながら残念といわなくてはなりません。
戦姫たちが逆境に抗い、時に絶望の淵から這い上がって歌い戦うストーリーはまさに胸熱な王道展開!なのに、肝心の脚本が安っぽく浅い。逐一先が読めます。おっぱいとかグロシーンを除けば、日曜朝の子供向けアニメのよう。せっかくいろいろ設定は凝っているのに。
あと、言行不一致の不自然な演出のせいで、せっかくの感動シーンも素直に共感できません。時代劇みたいな大仰なセリフも狙いがあってのことなのでしょうが、よくわかりません。外してます。
構成も、中だるみ感が否めません。割と終盤は持ち直している(観ているほうが慣れたせいもある)のに残念。
絵的な部分は私は悪いとは思いませんでした。特別良くもないけど。細かい部分はいろいろありますが。
キャラ・デザインが90年代っぽいのは狙ってのことでしょう。戦うキャラが萌え系だと却って萎えます。戦闘シーンは動きまくり&大胆なデフォルメで迫力があります。でも敵「ノイズ」のデザインや動きが妙にコミカルで違和感。独自性を出したかったんでしょうが考えすぎでは。どうしてこうなった。
音楽と音声の部分は、この作品最大の売りの部分であり、文句なくさすがです!OP/EDともに名曲。劇中も挿入歌がばんばん流れます。
声優界のディーバ水樹奈々さん、音大声楽専攻の高垣彩陽さんの歌は文句なし素晴らしいの一言。高山みなみさんの歌は始めて聴いたのですが、失礼ながら上手くてびっくりしました。水樹さんとのデュオでもぜんぜん引けをとっていない。ぜひ「名探偵コナン」でも歌ってほしいです。観てないけど。
他の声優陣も安定の実力派がそろっています。ヒロイン悠木碧さんは熱演。沢城みゆきさんは若いのに、すっかりBB……お姉さん役がはまってます。迫力満点。
そんなわけで私的総評としても「惜しい!」なのですが、それでも途中のエピソードやラストは素直に感動したし、OPとEDのCDは買いました。細かいことは気にせず、実力派声優陣が送るオペラを楽しめる方にオススメ。
全13話。