giwkalasge さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:今観てる
「海外の反応」劣化パロディ風感想文 / おいおいオイオイちょっとまってくれよ、、?ソフトでライトなテイストだがその実ひでえヘビーな状況なんじゃーねえか~?こいつはよぉ~
第1話: 仕事しすぎ。疲労と幻覚で真夜中にラリッてる先輩。
第2話: 社畜体質伝承。先輩が帰らないので後輩も帰らない。
日本のサラリーマンはタフだね。こんな会社、私ならすぐに辞めてしまうよ。
見た感じ、この作品中で社畜と呼ばれる女性は比較的仕事ができる人なのだろう。それでいて「ノー」と言えない性格なものだから、会社や上司に良いように使い倒されちまってるって気がするね。そしてなまじ体力が人並み以上にあるだけに、過度な要求にも応えてしまえるのだろう。もちろん身体も心も疲れているはずだ。そこで少しでも業務における負担を減らすため、彼女は仕事の能率化を図ったに違いない。ただし残念ながら、その行為は彼女自身のためにはならないんだ。なぜなら個人の努力や工夫によって業務の能率化が図られた(=生産性が上がった)ところで、空いた時間に別の業務が詰め込まれるだけだからだ。ましてや残業が当たり前のような会社では「自分の仕事が終わったから帰ります」なんてのは許されないだろう。
(ちなみに、私の父は常に残業を断り定時で退社していた。祖父は上司と喧嘩した日に、いきなり会社を辞めてくるような人だった。これはつまり、人生の正解は一つじゃないって話だ(??))。
仕事ができる一方で自己防衛策に疎かった彼女は、会社や上司から追い込まれ、とうとう疲労から幻覚を見るようになったようだ。しかも、よりによって幼女の幽霊に「帰れ」と命令される幻覚を見てしまうなんて...笑えないジョークだ、はっきり言ってクレイジーだよ!
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彼女はまるで、夜な夜な幼女の幽霊をシ屋ブの代わりに使用して、眠らずに延々と仕事を続けているようなものだ。
作中に登場する「幼女の幽霊」は「令和版のヒ□ポン」のメタファーなのかもしれない。
(↑もちろん、これはあくまで私流の「ブラックジョーク」だ)
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彼女は限界が近そうだ。言い換えればタフだからこそ、限界ギリギリまで頑張れてしまうのだろう。サボり方を知らない、有能な人間に降りかかった悲劇ってやつさ。だからこそ、もったいないね。それだけタフで仕事ができるなら、辞めて別の会社へ入るか、フリーランスになったらいいのに。といっても人にはそれぞれ事情や都合があるし、社会情勢も影響してくるだろうから、転職するのは言うほど容易な話でもなさそうだ。
「今の職場に留まる理由」なんてのは、働く人の数だけあるだろう。
たとえば今の職場を辞めて他所へ移ることを極端に怖がる人なら、我慢して(時に自分を騙しながら)今いる職場に留まろうとするかもしれない。またある人は金の為と割り切り、あえて劣悪な職場での就業を継続させるかもしれない(仕事内容に見合った給与が支払われていることが前提だが)。
この作品の社畜さんがどういった考えで現職場に留まっているのか、2話まで視た時点では判断しかねる。ただし、彼女はすでにマトモな状態ではない。察するに常時、頭がぼーっとしていて動悸にも違和感を覚えていそうな様子が伺えるし、作中では実際に体調を崩している描写もある。私としては、彼女が疲労困憊の最中で生じた幻覚に溺れ、流されるがまま沈んでしまわないことを祈るばかりだ。