nyaro さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
本筋に寄与しないのに、面白さがレフィーヤ頼り。注目すべきシーンもあっさりです。
ダンまちの面白さはベルクラネルの成長と愚直な正義です。ベルクラネルはアイズヴァレンシュタインに対する憧れで、不思議なスキルを得て、最速のランクアップを果たします。
愚かさにも似た自分の正義を貫く姿勢と成長の探求が周囲を巻き込んで感動を生む、という構造になっています。
で、こちらの外伝についてはレフィーヤがアイズに憧れる、という形になっています。ベルとの対比です。アイズの日常と戦いをファミリア内部から見せつつ、アイズの内面を見せないようにしつつ、より詳細にアイズの活躍と出自について語られます。不十分ですけど。
ベルから見た視点の物語を維持するためにアイズヴァレンシュタインの内面をあまり見せたくないのかもしれません。そして元の物語との整合性を保たなければなりません。だから、レフィーヤという元の話に登場しない人物を置いたのでしょう。
ただ、本編に影響を与えてはいけないので、アイズを初め他のキャラの生死ははっきりしています。あるとすればレフィーヤがどうなるかですが、本作はソードオラトリアの序盤もいいところですからね。
結果として作品の面白さがアイズの天然ボケかレフィーヤ依存なんですけどどちらも微妙です。
キャラとしてレフィーヤは自分の成長とアイズの取り合いの事ばっかりで物語への寄与度が低いです。みんなにお前はすごいから頑張れと言われるだけの役になっています。
結局殺人事件ってソードオラトリアの導入で敵の紹介でしかありません。ので興味持てないです。
面白い部分って、アイズが階層主と戦うシーン、ベルとアイズの特訓シーンとその裏のレフィーヤの動き、ベルのミノタウルス戦に至るまでのロキファミリアの動き、あとはレフィーアのコメディリリーフの部分ぐらいでしょうか。
その中でも肝心のアイズVS階層主があっさりしすぎてましたし、ベルVSミノは本編1期の方が断然丁寧でした。
もちろんソードオラトリアも全部読むと面白いです。面白いですけど、ロキファミリアの紹介パートがダレます。敵の目的とか行動も結局本編の裏ですので、ずっと先の本編まで見ている状態ではドキドキしません。その中ではレフィーアとフィルビスとの絡みが見どころですが、本作ではちょっとしか登場しません。
制作会社が一緒なので作画は良いし、安心感はありますが逆にいえばまったく驚きがなく、無難にまとめた感じです。原作のソードオラトリアも微妙な立ち位置なので「何で魅せるのか」が無いと厳しいです。それはやっぱりレベル5~6の人たち特にアイズの戦いなんですけど、テンペスト頼りというか、肝心の剣技がイマイチでしたね。
あとベートのわざとらしいセリフは、そういう演技なんでしょうか。本編の登場回数が少ないのでいいですけど、本作ではかなり気になりました。