カミタマン さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
テンプレ!!
2022/04/17 初投稿
すごく面白かったです。
面白かった理由を考えてみると,
前半はウィルを育てたブラッド,マリー,ガスの3人のアンデットの魅力によるところが大きいと思います。自分としては特に,マリーがお気に入りです。神官でありながらアンデットという矛盾を抱えた存在という設定,ビジュアル,声の演技,ブラッドとの掛け合いなど,どれもたいへん魅力的でした。
3人はウィルの両親と祖父的な疑似家族として成り立ち,ガスは「知」マリーは「徳」ブラッドは「体」とそれぞれ明確な役割をもちウィルを育てていきます。現代の日本の家庭では,かなりの部分失われてしまった,家庭の教育力の大切さを痛感します。
前半の育成モードを終えると後半はウィルのパラディンとしての英雄譚が始まります。
死者の町を出て最初に出会ったのが,「麗しの」改め「スウィフトウィングの」メネルドールwウィルが無双すぎるせいか,やや存在感が希薄に感じます。
さらにトニオ,ビィといった仲間も増えていきますがやはり存在感は薄めのような・・・^;
後半,ホワイトセイルズでは,領主であり国王の弟のエセルバルトやバグリー神殿長や,貫きのレイストフなどなかなか魅力的なキャラクターが多く感じました。特に,個人的には神殿長のキャラクターはかなり魅力的に感じました。
最終話
メネルは
{netabare}
これまでの活躍でウィルは,
ビーストウッドをパラディンとして政治及び宗教面で権威的に,また経済面,軍事面,司法面で掌握しており実質領主としての地位を築いていることを指摘します。
なるほど,巧みに気付かせないように話が進められていましたが,なるほど指摘されてみれば自分の好きな社会を築いていくタイプのストーリーでした。最後にそれを明かすところがなかなか心憎い演出に思いました。また,それを指摘したメネルと言うキャラクターも最終話で存在感をグッと増したように感じました。{/netabare}
全体としては,キャラクターの魅力で惹き付けられた話でした。
それにしても本作は少なくても1期終了の12話まで明確なヒロイン不在です。おそらく神殿長の娘であるアンナがのちのちヒロインに納まりそうな気はするのですが,ここまでではほとんどセリフも無い,準モブです。ヒロイン不在で良くここまで見せたと感心します!というか,ウィルやメネルの見た目やメネルの台詞回しなど的に女性がメインターゲットなのだろうか?
そういえば,お色気シーン(死語w)もほぼありません。ここも高評価ポイントです!!
この作品話しの基本構造はこの作品の直前に見た「ナイツ&マジック」とほぼ同じに感じました。そういえば,「無職転生」「暗殺貴族」もほぼ同じ,異世界に転生し大人の意識と子供の吸収力で計画的に自己の力を育成し活躍する話です。つまりこれって,いわゆるテンプレートですよね。大枠が定まっていて,そこに色々当てはめて完成させる的なw
いや,否定するわけではありません。むしろ,見直したというか。同じテンプレートを利用して列挙した作品のどれもが素晴らしい作品だと自分は感じています。大枠は同じでも「神は細部に宿る」わけですね!