いい歳したおっさん さんの感想・評価
2.7
物語 : 2.0
作画 : 3.5
声優 : 2.5
音楽 : 3.5
キャラ : 2.0
状態:観終わった
劣化『マイノリティリポート』
原作未読(アニオリかな?)、アニメのみ視聴のレビューです。
架空の現代の東京「24区」を舞台に描くSFアニメです。この24区では「あるシステム」によって導入されているハザードキャストというアプリケーションを区民に支給し、未然に犯罪や事故を予測し防止する(犯罪予測の場合は『ガイケイ(要は警察)』が動き、未然に逮捕する)政策が区長によってとられています。
この政策がとられるきっかけとなったある小学校の大火災事件に、主人公達主要人物が巻き込まれており、その幼馴染で友達付き合いのあった少女がその火災により死亡してしまいます。
その一周忌、その火災の追悼ミサにて、参加した主人公3名のスマホに亡くなったはずの少女から同時に着信は入り・・・
ちょっと長くなりましたが、あらすじはこんな感じです。キービジュアルとあらすじでかなり面白そうに感じて視聴してみました。
{netabare} タイトルで書きましたが、皆さんは「マイノリティリポート」という、トム・クルーズ主演の映画はご存じでしょうか。
このアニメの重大な事実がわかった時、この映画と設定がほぼほぼ同じで、真っ先にこの映画が思い浮かびました。
その設定がほとんど同じという点は全然良かったのですが、クライマックスの纏め方がダメでした。
その過程はそれほど悪くなかったのです。主人公の1人「翠堂コウキ」の一家では・・・
『母が犯罪・事故の予測防止システム(香苗システム)の根幹を開発』
『父が母の死後、システムを引き継ぐも完璧な運用が出来ず苦悩』
『娘が小学校火災に巻き込まれ死亡』
『父が、死後の娘の脳を使用しシステムに組み込み完成させる』
『父が区長となりシステムを使用しハザードキャストを運用』
『娘の自我がシステム内で失われず、予測内容の選択結果に葛藤・苦悩する』
『その結果、システム上「バグ」として主人公3人に助けを求める形でスマホに着信を入れ、トロッコ問題(選択)を迫る』
この一連の設定や流れそのものは良かったと思いましたが、それらを最後に活かせなかったのは残念でした。
最終話の茶番劇としか思えない主人公3人の殴り合い、「助けて」と主人公3人にコンタクトを取ったのに最終的には「会いたくない・来ないで」というアスミ、24区中でアスミを「大好き」連呼する理解不能な区民達・・・ {/netabare}
観終わって「はぁ~・・・」とため息しか出ませんでした。
いい年して「ヒーロー」を連呼する主人公シュウタにも違和感。生い立ちや理由はある程度理解できるもののキャラとしてあまり好きになれませんでした。このキャラは好き嫌い分かれそうですね・・・
唯一「きなこ」がキャラとして可愛いかったのは救いでした。
余談ですが、映画「マイノリティリポート」はなかなか良く出来ていて面白いです。まだ観たことない方はご覧になってみて下さい!
大分、長文になってしまいました、失礼致しました。