Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
死神は、居るべき場所へと呼ばれる
この作品の原作は未読ですが、分割2クールの前半パートは視聴済です。
「エロマンガ先生」のOVAの一幕に登場した作品でもあったので、続きがずっと気になっていました。
今回の第2クールは2021年の秋アニメで放送されましたが、ラスト2話に相当する第22・23話はクオリティ確保のため、2022年の3月以降の放送に持ち越しとなりました。
個人的には中途半端な出来映えでがっかりするくらいなら、時間をかけて相応のクオリティに仕上げて貰った方が格段に嬉しいので、この判断は良かったと思っています。
3ヶ月程度なら物語も覚えていられますしね…^^
東部戦線第一戦区第一防衛戦隊、通称スピアヘッド戦隊。
サンマグノリア共和国から"排除"された<エイティシックス>の
少年少女たちで構成された彼らは、
ギアーデ帝国が投入した無人兵器<レギオン>との過酷な戦いに身を投じていた。
そして次々と数を減らしていくスピアヘッド戦隊に課せられた、
成功率0%、任務期間無制限の「特別偵察任務」。
それは母国からの実質上の死刑宣告であったが、
リーダーのシンエイ・ノウゼン、ライデン・シュガ、セオト・リッカ、
アンジュ・エマ、クレナ・ククミラの5人は、
それでも前に進み続けること、戦い続けることを選択する。
希望や未来を追い求めようとしたわけではない、
"戦場(ここ)"が、彼らにとって唯一の居場所となっていたのだから。
そしてその願いは皮肉にも、
知らぬ間に足を踏み入れた新天地で叶うことになるのだった。
公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。
まぁ、着地点は概ね予想通りでしたが、辿り着くまでのプロセスと設定に関しては予想の遥か斜め上だったと思います。
着地点については、誰もが想定できると思います。
じゃないと物語として破綻すると思いますので…
思えば、シンたちが境界線を越えて音信が途絶えてからの展開自体が予想外でした。
もっと世界規模での戦いが繰り広げられていると思っていましたが、サンマグノリア共和国を一歩外に出た場所は、戦場ばかりでは無かったんですね。
そういえば、前半パートでこの戦いは「期限付きの戦闘」のような事を言っていましたが、この設定はどうなったんでしょう…
もしかすると、期限付きの闘いの顛末がラストの設定を招いたということなのかもしれません。
この辺りを詳しく知りたければ原作を…という感じなんでしょうね。
でも、この結末がこの物語にとって一番しっくりする形なんだと思います。
共和国は既に破綻していましたから…
民族があのようになってしまっては、衰退意外の道は残っていないんでしょう。
それでも、過去にしがみ付いている人がいました。
過去の栄光にしがみついても先には進めないのに…
分かっていてピエロを演じているのか、本当に過去に囚われているかは正直分かりませんでしたが、少し可哀そうな感じがしました。
そんな中、レーナの処遇は正当な評価を受けた結果だと思います。
寧ろ、レーナに対して、今回の様な評価を下すことができる国家の地力を改めて感じた気がしました。
強いて難を挙げるとするなら、回想部分と現実部分を繰り返すことで辻褄を併せつつ、物語を先に進める構成だったんだと思いますが、説明不足感は否めなかったような…
着地点に収束していく感じは悪く無かったとは思いますけど…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
オープニングテーマは、amazarashiさんによる「境界線」
エンディングテーマは、リーガルリリーさんによる「アルケミラ」
最終話のエンディングテーマは、SawanoHiroyuki[nZk]:Honoka Takahashiさんによる「LilaS」
後半クールは全12話の物語でした。
途中総集編が入ったり、放送期間が延びたりと楽な道のりでは無かったと思いますが、ラストでしっかり落としどころに着地させて貰えた点は嬉しく思いました。
原作は未だ続いているようなので、皆さんのこれからの活躍を祈念しています。