tinzei さんの感想・評価
2.3
物語 : 1.5
作画 : 2.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 2.0
状態:観終わった
OVAの続編・・・・・ではなく、原作設定を踏襲したオリジナル作品
原作は漫画でこの作品の前に全3話のOVAがある。時系列だとそのOVAの続きになるけど実際は全くの別作品。とはいえOVA版を観といた方が、作品の理解は早いから、余裕がある人はOVAを観てから、この作品を観ることをオススメする。
【前作と比較】
・ストーリー開始前の設定について。どういった経緯かは分からないけど一応マリアを取り込んではいる。ただ神は復活してないし、源三も殺せてない。しかも13人の使徒が何人生きてるかも不明。とりあえず作中出てきたのは源三含めて4人。
・マリアと富三郎たちが村から逃げた理由が違う。前作だと使徒の一人に能力目当てに狙われて村全体が逃げ出したのに対して、今回は村自体はまだ無事で、マリアと富三郎と祖父は村の中の悪者に両親を殺されて村を逃げ出す。
・題名は魔獣だけど、作中ではニューマン(新人類?)と呼ばれて、13人の博士も使徒と呼ばれることは少ない、ただし使徒になぞらえた名前(ヤコブやペトロ)はある。
・作画に関しては、前作の方がマシ。いくら時代が後だからといっても所詮はテレビアニメだから静止画と効果音の誤魔化しが酷かった。特に変身シーンは細部まで描かれていた前作と違って、途中経過のコマを入れてないから雑に感じる。まあ影で誤魔化さなかっただけ評価すべきなんだろうけど、前作があるからどうしても劣って見える。
・エロシーンに関しては、前作と同じで乳首があったから良かった。ただグロシーンは少ないし、個人的に一番楽しみだったシンイチの母親の実験シーンが無かったのは残念。
・前作と違って源三自身が戦うシーンは無い。だからどんな能力を持ってるかは分からないけど、自分をカプセルに入れてたから何かしらの能力を持ってる可能性はある。ただその代わり前作で源三が使ったシンイチから獣を取り出す技をノアが使う。
・この作品一番の問題はこの作品も完結してない事。しかもこの作品場合、源三を殺せてすらいないし、神の復活もこれから復活するかも?みたいな微妙なとこで終わっている。OVAもテレビアニメも同じ展開ってことは原作がそういう話なんだろうけど、せめて前作と同じように源三を倒すシーンが欲しかった。
【結論】
前作にしても今作にしても、はっきり言って面白くない。原作者のファンか永井豪の信者じゃない限りはこの作品を観ても楽しめないけど、まだ前作の場合グロシーンや変身シーンがあったから観れたけど、今作に関してはそれも失われたから、本当に観る価値の無い作品になった。
【各話あらすじ】
1→大破壊後の話。亜矢可は難病を抱えていたが、父が埋め込んでくれた万能細胞のおかげで生きられる。ある日亜矢可を魔獣が狙いシンイチが助ける。ある日亜矢可は父親が13人使徒の一人ヤコブで、シンイチを誘き出すためにシンイチの細胞が使われていたことを知る。
2→富三郎は亜矢可の家に忍び込み、源三が生きてることを知る。亜矢可は夢で見た景色を求めて崩壊した新宿へ来るが、恐竜の魔獣三人に追われる。亜矢可は現地で暮らす子供達に助けられるが、匂いで付けられ亜矢可は捕まってしまう。シンイチは亜矢可のピンチを悟り駆け付け魔獣を一人倒すが子供達は殺されてしまう。シンイチは捕まった亜矢可を救出に行く。
3→シンイチは二人の魔獣を倒し亜矢可を救出するが、倒したはずの魔獣がもう一方の魔獣を喰らい合体する。亜矢可を奪われたシンイチだったが、そこにヤコブが現れ、魔獣たちの合体を解く薬を注射する。シンイチは魔獣を倒し、ヤコブ家へ行く。ヤコブは難病を抱える亜矢可のために仕方なく源三に協力していた。ヤコブはシンイチに亜矢可を連れて逃げろと言い、自分は追手とともに自爆する。
4→シンイチたちは富三郎の村につき、手厚いもてなしを受けるが、シンイチは村に伝わる未来の支配者像がシンイチに似ていて、シンイチを神のように崇めてると知ると嫌悪感を覚える。13人使徒の一人ロックウェル博士の放った虫の魔獣が村を襲う。シンイチは捕らわれた村の子供たちを救出するため蜂の魔獣を倒すが、突如苦しみだしどこかへ消えてしまう。
5→富三郎は亜矢可にマリアの面影を見て、亜矢可も自分がマリアに似ていることを自覚する。シンイチを捕らえたペトロことロックウェル博士はシンイチの血液を採取する。だがロックウェルは裏で国防大臣と繋がっており、源三を出し抜こうとしていた。女の魔獣がロックウェルを裏切りシンイチを助ける。シンイチはロックウェルが作っていたマリアのクローンを壊し、ロックウェルを殺そうとするが、ロックウェルは源三から盗んだ神の細胞とシンイチから採取したマリアの血を持って国防大臣のもとに逃げていた。シンイチは他二人の魔獣を倒そうとするが苦戦する。するとシンイチに味方した女の魔獣がアゲハ蝶の姿になり、他二人を道連れに死ぬ。
6→ロックウェルから神の力を受け取った国防大臣蝉丸はロックウェルを捕らえ、軍を使ってシンイチを殺そうとする。シンイチは富三郎たちと逃げるが戦闘でマーキングされており居場所は丸わかりだった。一方源三は部下のハンナを使って、蝉丸が持つ神の細胞とマリアの血を奪取していた。温泉に逃げたシンイチたちだったが、軍が包囲し温泉街ごとシンイチを倒そうとする。
7→脱出した富三郎と亜矢可は新宿に戻り、シンイチはマーキングを誤魔化すためエネルギータンクに潜んで蝉丸がいる国防軍の基地へ向かう。一方源三はシンイチと蝉丸を消すために、神の器として作り出されたノアを向かわせる。基地に潜入したシンイチは蝉丸と戦うが、エネルギータンクに沈んでいた影響もあり神の細胞を取り込んだ蝉丸に苦戦する。だがそこにノアが現れ、蝉丸を瞬殺する、しかしノアは源三の意に反してシンイチは殺さず逆に治療する。不思議に思ったシンイチだったが、無事帰ってきたことを喜んだ亜矢可はもう戦わなくていいと言う。
8→シンイチたちは船で南の島へ向かうが、源三の起こした津波で船はやられ、シンイチたちは無人島に流れ着く。源三はシンイチを殺そうとするが、ノアは創造主の源三に逆らいそれを止めようとする。シンイチは亜矢可にマリアを重ね合わせ、亜矢可に一緒に生きて欲しいと抱きつき、亜矢可もそれを受け入れる。一方源三のやることを止めようとしていたノアだったが、細胞の不具合で急激に老化が進み源三に取って代わられる。無人島で過ごす三人だったが富三郎がリバイアサンと名乗る魔獣に攫われる。シンイチはリバイアサンを倒すが、その隙にクラ―ケンによって亜矢可を攫われる。
9→クラ―ケンの主13人の使徒の一人フィッシャーマン博士は源三に連絡する。博士の海底基地に到着した源三は亜矢可の血液を使って新しいノアを作り出す実験を始める。島に残されたシンイチたちのもとにジャーナリストの女がヘリで現れ、シンイチは富三郎を逃がす。すると島が突如崩れ、巨大な亀の甲羅になる。実はこの島自体がフィッシャーマン博士が作り出した亀の魔獣だった。シンイチは亀と戦うが歯が立たず食われてしまう。源三の実験は成功し、新しいノアが完成する。そこに亀が現れるが、シンイチが乗っ取っておりそのまま海底基地を攻撃し、亜矢可を救出する。しかし時すでに遅く亜矢可は血を取られ過ぎ死んでしまっていた。
10→富三郎は自分を助けたジャーナリストの真寿美と共に新宿へ来て、シンイチが面倒を見ていた子供たちと出会う。真寿美はそこで新宿崩壊の真実を聞かされる。するとシンイチが現れ、富三郎に亜矢可が死んだことを報告する。亜矢可の死を悼んでいると真寿美のもとにニュースが入り、月面から二つの物体が接近していた。シンイチはそれが神の復活に関わるものと推測し、一人で落下地点へ向かう。その二つは軍神アダムとイブだった。源三のもとにアダムたちが落ちてこようとした時、シンイチが現れアダムにぶつかる。シンイチはアダムたちを吸収し源三を殺そうとするが突如地面が崩れ神殿のようなものが現れる。そこで新しく作られたノアがシンイチの前に現れる。ノアはシンイチの中にいる獣たちを洗脳し、シンイチと敵対させる。
11→シンイチは自分の獣たちにやられるが、新ノアはあえて癒し、無限の苦しみを与えようとする。するとゲル状になって脱出した旧ノアが現れシンイチに手を貸そうとするが、新ノアの力でやられてしまう。その時、新宿の亜矢可の墓の前で泣いてた富三郎の声に亜矢可が答え、シンイチの中に眠る亜矢可やマリアや母親がシンクロし、シンイチの中にいた獣たちに戻れと言う。魔獣の力が復活したシンイチは再び新ノアへ立ち向かう。
12→魔獣の力を取り戻し、シンイチの中にいる亜矢可たちが話しかけたことでシンイチは新ノアを倒す。一方富三郎は真寿美とカメラマンと共に、月からのエネルギーが落ちた場所(今シンイチが戦ってる場所)へ向かう。倒したと思った新ノアが復活しシンイチを追い詰める。亜矢可たちは新ノアにあなたは神じゃないと言い続けるが怒った新ノアによって消されてしまう。シンイチは新ノアの攻撃を喰らい山のマグマに沈むが新ノアのエネルギーを吸いつくし復活、巨大化して本物の魔獣になってしまう。富三郎はその姿を見て、シンイチの中に眠っていた亜矢可たちがストッパーだったことを話す。
13→本物の魔獣になったシンイチは光を求めて街へ行く。街の人々はシンイチの能力によって吸収されてしまい、シンイチが通った場所からは生命がいなくなる。シンイチの復活を焦る源三は神の復活が早まったと読み復活に備えて準備をする。新宿についたシンイチを子供たちはシンイチだと分かり、話しかけるが、シンイチは彼らを暴走状態のためうまく認識できなかった。すると富三郎が現れ亜矢可の遺品の真珠を見せ、シンイチを正気に戻そうとする。富三郎は自分の体が消えそうになりながらも、もう亜矢可たちはいないと言い、真珠のおかげもありシンイチを正気に戻す。その後シンイチは神の復活まで宇宙へ飛び立ち、富三郎たちはそれを見送る。一方地中深くに眠る棺桶から神が復活しようとしていた。