エイ8 さんの感想・評価
2.8
物語 : 2.5
作画 : 3.5
声優 : 2.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
ええ話やわぁ(×100)
『カノジョも彼女』(カノジョもかのじょ)は、ヒロユキによる日本の漫画作品。『週刊少年マガジン』(講談社)にて、2020年14号から連載中
2021年7月から9月まで毎日放送・TBS『アニメイズム』B2枠ほかにて放送された(wikipedia)
「二人と付き合うなら、絶対にどっちも、諦めないと決めたから……」
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【急募】なんとかして現実でもこれをステキな台詞ということにする方法
……とりあえず嘘も百回言えば事実になるとかいう話を聞いたので手始めにレビュータイトルで実践してみたのですがどうでしょうか?ええ話になりました?
まあどっちにしろ自分には縁のない話なのですが。いやぁ一番大事なこと忘れてましたよ、うっかりうっかり(^^;
『マンガ家さんとアシスタントさんと』や『アホガール』等ヘンタイキャラに定評があるヒロユキ原作。『ドージンワーク』(個人的には原作未読・アニメ未視聴)も含めると実に高いアニメ化率を誇る漫画家による新しいアニメ作品ということに。
個人的にこの作者とは合わない部分があると感じていて、それは何かというと使えないと判断したキャラを完全に無かったことにする傾向のこと。『マンガ家さんとアシスタントさんと』『アホガール』二作続けてそういうキャラが出たのが何だか気になったのでもう今後この作者の作品を読むことは無いだろうなあと思っていた……のですが、よくよく考えたらアニメならそういうキャラはいたとしても初めから抹消してるだろうなということで結局視聴することに。
もう難しいことは何も考えずにぽけーっと見るつもりだったので、冒頭から「嘘はつけない」「咲ちゃんを傷つけたくない」などとほざきながら馬鹿正直に二股を直訴するような主人公が早速二人目の渚がやらかした「他人のスマホを勝手に見る行為」を嘘ついて庇うなどといった矛盾行為もまーったくどうでもよかったッス。ただ序盤はどちらかと言うと退屈。面白くなってきたのは三人目のミリカが現れてから。
何が面白くなってきたかと言うと、無心で見てると二股クソ野郎主人公が段々良く見えてくるんですよね。「やだカッコイイ……」とか思えてきちゃう。だけど当然それは無心で見ることが前提なわけですが。
ただその流れも続くとやや食傷気味。学校内を何度行き来するんだよ、とか。前の『アホガール』の時は大して気にならなかった周囲のモブキャラたちの視線もこの作品では結構気になる。ミリカもこんな衆人環視の中で告白するとかイカれてんだろとか、ハーレムラブコメでこんな突っ込みは野暮だとわかってはいますがこんなの絶対学校内で居た堪れなくなるだろとか考えちゃいますよ。実際に渚が教室で直也や咲と距離を取ってるのはまさにそういった理由からなわけですし……おっと、悪い癖ですね。こんなアホ作品を真面目に考えちゃいけません。でも普通に友達付き合いということにすりゃいいと思うんですがね。え、嘘はつけない?他人のフリしてる時点でこれもう嘘でしょ。ああまた悪い癖……
ただ真面目ついでに言わせてもらうと渚が色んな事を500~1000時間取り組んだとあったのですが果たして中学三年間にそんな時間的余裕ある?と疑問が生じたためよっしゃいっちょ計算したろやないかと思ったりもしたわけですが、もう学生時代の自由時間ってどれぐらいあったか覚えてなくてあっさり断念。部活入ってるかどうかでも変わってきますしね。あ、そういや彼女平気で学校休める人だった。そりゃいくらでも時間捻出できそうです。そういやサキサキはいつ部活行ってるんでしょうかね?ああまたまた悪い癖……
物語に関して、お世辞にもよく出来てると言い難いのはメインヒロインの二人だけじゃあまり話が盛り上がらないからなんですよね。二人が速攻で慣れ合ってしまったせいで互いに「どうぞどうぞ」と気を遣いあっちゃうものだからそりゃフックに欠ける展開になるのはしょうがないかと。ミリカのお陰で一旦は息を吹き返したもののそれも一時のブースターにしかならず。みんな突っ込みのセンス自体はあると思うんですが。終盤で咲の友達の紫乃が四人目候補と匂わす形で終わりましたが、二期があるかどうかは微妙なところでしょうか。彼女が新ヒロインとなればまたある程度は盛り上がるでしょうがそれもいつまで持つか。現状では頻繁にヒロインをブーストしていかないことには成り立たない作品のように思えます。
それと結構な人が同じこと感じてると思いますが、直也の初キス相手はミリカじゃなくて咲なんでしょうね。下手すりゃ彼女の名前が佐木咲(さきさき)なのも「先」を行ってるからと言う暗喩が込められてるのかもしれません。或いは「先に(恋の花が)咲いた」とか。おそらく小さい頃に事故か何かで済ませていて、その時既に直也は責任を取るとか言ってずーっと告白し続けてたのかと。咲も最初の頃はそのことを覚えていたけど段々と忘れていってって流れなんじゃないかな。では何故高校生になってOKしたかまではちょっとわかりませんが。ま、二股宣告されても別れないのですから元々好きは好きだったんでしょうよ。どこかでツンがデレに変わる瞬間があったんでしょうね。
ちなみに今回声優の評価を3未満にしたのは、特に主人公の声があのキャラにしてはちょっと平坦で綺麗すぎるのがだいぶ気になったもので。ヒロインに関しても咲とミリカに関して、普通に喋ってる時はそうでもないのですが特に突っ込みを入れる時の声が似通っていて代わり映えしない感じもややマイナスポイントかな、と。上手いとか下手ということではなく配役上の観点で。
全体的に見てもあまりお勧めできる作品とは思えませんでした。ですが喫緊で二股を実現させたい方はパートナーを寝不足の状態にしてこのアニメを見せまくるのも手かもしれません。上手く行けば洗脳できて二股が成功するかもしれませんよ!(^^)