「バック・アロウ(TVアニメ動画)」

総合得点
69.7
感想・評価
217
棚に入れた
498
ランキング
1750
★★★★☆ 3.5 (217)
物語
3.4
作画
3.5
声優
3.6
音楽
3.6
キャラ
3.4

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ネタバレ

てとてと さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

谷口悟朗監督&中島かずき脚本のロボットアニメ。全24話。

【良い点】
監督・脚本コンビの過去の名作要素組み合わせた集大成的な持ち味。
「信念」なる個性に基づいた異能バトルと気合熱血なノリはスクライド、西部劇調や世界の存在そのものを消す巨悪はガンソード、
昨日の敵は…で大同団結して大スケールバトルはグレンラガンなどを彷彿する熱さ。
壁で閉ざされた世界「リンガリンド」などの世界観構築も魅力的、最終的にアッと驚かされる。
各陣営の思惑や熱いドラマが交差しつつ、あまり小細工な陰謀が無い明快なストーリーから、終盤真の敵と死闘で分かり易い。
創造主(の代行者)に抗う絶望的バトルを活路拓いていく総力戦は非常に熱かった。神に抗い生きろ!的なテーマは好き。
後半の総力戦の流れ自体は単調ながら、絶望的状況で二転三転する意外性の連続で飽きさせない。
意外性ある見せ場に魅力的キャラが輝く。

シリアスとコミカルの配分も良い。要所は抑えつつ、美少年共和国やらリュート楽団やらギャグがキレている。
キャラクターに絶対悪なルドルフ陣営を除いて意外と敵が少ないためか、不快感少なく見られる。
ゼツ凱帝が味方だったのは初見では意外にして嬉しかったり。

マギの煌帝国めいた中華風戦闘国家と西洋風騎士国家の戦争など、戦国乱世な動乱も面白い。
各陣営のキャラが立っている、特にレッカ凱帝国のゼツ凱帝のカリスマと強さは圧巻。
味方ながらいつ裏切るか?な軍師シュウビの食えないが最後まで爽やかなキャラもいい。
シュウビと、ダイ大のポップばりに成長大活躍した大元帥ビットとの友情も良かった。

ロボットアニメとしては信念やブライハイトのなんでもアリな無茶苦茶なノリで外連味たっぷり。
スクライドをスピーディーなロボットバトルにした感じ。
信念の設定上、バトルで自然にキャラ掘り下げに繋がるのも上手い。
バトルのインフレとキャラの魅力発揮が連動して盛り上がる。

【悪い点】
主人公バックアロウの存在感が弱い。
エッジャ村も他陣営もキャラの性格と関係性が一部除いて固定されていて、個性的キャラ豊富な割にキャラドラマが物足りない。
特にヒロインが地味。リュートの姫様(裏表ふたり)は良かったが。

良い点と裏腹、前半の各陣営の濃いキャラたちの動乱自体は面白いが、エッジャ村やアロウ達の本筋ストーリーがあまり進展しない。
陣営の多さで本筋ストーリーが散漫になった面も。ゼツ凱帝など一部キャラの魅力に留まってしまい、作品全体の面白さに若干繋がらず。
バックアロウ中心に盛り上がっていく感じがあまりせず、ガンソードに比べてスロースターター。

真の敵登場以降が冗長。
各陣営集結して視力振り絞るのは燃えるんだけど、不死身チートな同じ敵に延々粘られる流れに辟易。
流れ自体はキルラキル後半戦と似た感じだけど、敵が不死身さ一辺倒なためかバトルが単調。
戦況打開に主人公あまり活躍しないのも微妙。

総じて大作の予感がしつつ、実際一部キャラと世界観と真相は大作に相応しい、割には結局小粒な印象だった。

キャラデザがやや古い。とはいえ好みの範疇。

【総合評価】7点
集大成的なロボットアニメとして水準以上に面白かった一方、手放しで絶賛するには色々惜しい。
評価は…20年早く出ていればとても良い級(ガンソードとかは最高で)だけど、2021年としてはやや物足りない「良い」

投稿 : 2022/04/07
閲覧 : 308
サンキュー:

8

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