テングタケ さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
いい作品でした
AR(拡張現実)を大々的にフィーチャーした作品。2022年の今でも、ARなんてポケモンgoのようなオモチャでしかないけど、15年も前にそれを題材にしたアニメを作ったんだから大したものです。
本作で特筆すべきはキャラクターの魅力ですね。「ぼくらの」に通じる地味な絵柄なんですが、いつも困ったような表情の主人公、ヤサコが可愛いですね(小6だけど)。頼れる相棒で、ゴーグルのせいで常に鼻フックしてるように見えるフミエも魅力的(途中でフェードアウトしてしまうのが残念)。大人びてミステリアスなイサコ(鼻フック)は驚きの同級生!ライバルキャラのガキ大将ダイチ(鼻フ)、それぞれ個性的なその子分たち、峰不二子のようなピチピチライダースーツエージェントはなんと女子高生!どのキャラも本当に生き生きとして魅力的です。
ピグモン顔のコンピューターおばあちゃんまで魅力的。おまえのようなババアがいるか!可愛くないブチの犬も可愛いです←矛盾。あと中盤までの敵キャラ、サッチーがなんとも魅力的なフォルムと声でキュートです。
ストーリーもよく練られていると思います。序盤よく分からなかった設定が徐々に明らかになる感じがミステリーしてました。メインストーリーから離れますが、中盤の首長竜の話は不覚にもホロっときました。
正直ミチコさんのくだりは、今ひとつ上手くストーリーに組み込めていなかったように思います。
ミステリアスなイントロのオープニングがいい味を出しています。口角ひん曲げて英語の歌詞をシャウトするロックンロールなアニソンも多いですが、やっぱりアニメソングはこうあって欲しいものです。OPも気に入りましたが、エンディングはもっといいです。ただ犬が歩いてるだけなんですが、曲調と合わせて何故か深く心にしみます。本作は「今、そこにいる僕」と一緒で、昭和っぽい感じがオッサンの郷愁を掻き立てるんですよね。まんまとスタッフの術中にはまってしまいました。
私の好きな残酷シーンとかはないので(一部黒い影に襲われるところは結構怖かったです)、子供から昭和世代まで広くお勧めできます。