くにちゃん さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
今だから考えさせられる物語
アニメの感想としてはよくないと思われるかもしれませんが、最近外国で行われているある意味での侵略戦争の報道を見た上でこの作品を観ると、日本でも昔戦争があり人が当たり前のように殺されていた時代があったと痛感させられました(本当に今更ですが…)。
こう感じた理由を考えると平家を外から観ずに、内側から観たからだろうと思われます。平家の一員としての立場で観ると、物語の当初、平家は平和・安寧・反映が同居し、清盛入道はともかくそれ以外の人物は比較的穏やかな人物が多く(もしくは政治向きではない?)、必ずしも戦だ!殺しだといったといった殺伐と雰囲気は薄かったように思えます。
それが後半に移るに従い、前述の穏やかな、世が世なら普通の人として生きたであろう人物が次々と死に絶えていく様は、必ずもこの世もいつまでも平和を享受できるわけではなく、平々凡々と生きていても、突然生き死に関わるように争いに巻き込まれることを実感として感じることができました。
そう言った意味では、オリジナルキャラをあくまで語り部として描いたことにこの作品の妙があったような気がします。
作品としては、悠木碧さんの唄と早見沙織さんの凛とした演技、そしていつまでも切なさが耳に残るオープニングが印象に残りました。