かんぱり さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
もうひとつの"この世界の片隅"で
のどかで平和に暮らしていた色丹島の島民たち。
1945年8月15日に戦争が終わり、これからの生活に不安を抱きながらも平穏に暮らしていた9月のある日。
突然ソ連の軍隊が島に上陸して、島民たちの生活は一変してしまいます。
住んでいた土地や家は奪われ、入植してきたロシア人が住み始め、島に住む純平と寛太の兄弟の家も、ロシア将校の家として使われてしまい・・
そんな中、ロシア将校の娘ターニャと純平はだんだんと仲良くなって、淡い恋心も抱くようになります。
ソ連の侵攻がなかったら出会わなかった二人。
でも。
こんな出会いじゃなかったら良かったのにって・・
1947年9月25日。
{netabare}色丹島に住んでいた日本人は全員、強制退去させられてしまいます。
ターニャとの突然の別れ・・{/netabare}
でも {netabare}日本に帰れると思った純平たちが着いたのはソ連の収容所でした。
劣悪な生活環境で大人たちは重い労働をさせられ、子供たちは病気になる子もいて・・{/netabare}
{netabare}離れ離れになっていた親子の再会。
日本に帰る直前に病気で亡くなった弟の寛太。{/netabare}
そして {netabare}数十年ぶりに色丹島を訪れた純平たちがやっとできた卒業式。
年をとった先生が卒業証書を渡すシーンは{/netabare}泣きそうになりました。
戦争を描いた作品はほかにもありますが、北方領土を舞台にしたものはなかなかないし、もっと知られても良い作品だと思います。